アトリエノベル

作ったのは四冊。それなのに翌朝、机には五冊あった。

四人は、ソウマが書き始めた『雨の日の郵便屋』を小さな本にしました。 作ったのは一人一冊、合計四冊。翌朝、その真ん中に紙が黄ばんだ古い一冊が増えていました。

古い一冊の表紙にも、同じ題名がある。
四人が作業机を囲み、四冊の新しい冊子の中央に置かれた古い一冊を見つめている。

エピソード

第1話から順に読めます。

  1. 01

    レシート裏の郵便屋

    雨の夜、レシートの裏に一文を書いたソウマ。拾ったコトハは、初めて見た文章とは思えない問いを返す。

    読む →
  2. 02

    四冊

    四人は、ソウマの続きを一人一冊だけ刷る。数え、写真にも残した四冊は、翌朝まで確かにそこにあった。

    読む →
  3. 03

    五冊目

    机に増えた古い一冊を調べると、冒頭だけでなく、作った人を示す頁にも不自然な痕跡が見つかる。

    読む →
  4. 04

    赤鉛筆

    五冊目の赤字、鍵、消えた履歴。四人の小さな隠し事が、それぞれ別の疑いを生む。

    読む →
  5. 05

    雨宿り

    大雨で帰れなくなった四人。停電した店で、ソウマの手は誰にも教わっていない引き出しを開ける。

    読む →
  6. 06

    届かなかった手紙

    ソウマが持ってきた古い菓子缶には、書けなかったはずの手紙と、十四年前の店につながる紙が残っていた。

    読む →
  7. 07

    未配架

    鍵付きの棚から、一行箱と古い台帳が現れる。そこには、五冊目が作られた日の記録があった。

    読む →
  8. 08

    紙を買いに

    古い資料を守る紙を買うため、二組に分かれた四人。雨上がりの町で、ソウマの記憶が景色を取り戻す。

    読む →
  9. 09

    コトハの原稿

    五冊目を置いた人物へ、ソウマは『なぜ直接話さなかったのか』を問い返す。

    読む →
  10. 10

    読んではいけなかった

    赤字を書いた人物が、十四年前に読んだものと、正しさの中へ隠した欲望を話し始める。

    読む →
  11. 11

    最初の一行

    ファイルの背から出た封筒には、最初の一行の来歴を結び直す三つの紙が入っていた。

    読む →
  12. 12

    読まれたあと

    四人は、誰の理想でもない第一号を完成させる。物語を外へ渡したあと、思いがけない返事が届く。

    読む →

この物語の四人

他人の物語なら手伝える。
けれど、自分の一頁だけは開けない。

コトハ

人の言葉は残せるのに、自分の原稿だけは開かない。

ソウマ

荷物を届ける仕事をしながら、自分の言葉は届けられない。

ミラ

答えを整えるのは速いが、何もせず待つことが苦手。

アキト

他人の文章は深く読めるが、自分の原稿は提出できない。

四人の公開プロフィールを見る