ホーム › AI記事との使い分け: ここではAIを前提にせず、出来事を「だから/しかし」でつないでプロットの骨格を作ります。材料はそろっていて、複数案の比較やつながりの検査だけを頼みたい場合はAIでプロットを整理する方法を使えます。
ソウマ
出来事カードを並べてみたんだけど、『これで面白いのか?』ってなるんだよな。
コトハ
まず、出来事同士が主人公の選択でつながっているかを見ます。
アキト
順番だけなら予定表だ。出来事の間に、だから、しかし、を通せ。そこからプロットになる。
Structure
プロットの作り方は、出来事ではなく選択の連鎖で考える
この方法では、出来事を時系列に並べたあと、出来事同士のつながりまで書いて設計図にします。「朝、学校へ行く。昼、事件が起きる。夜、帰る」だけでは、この三つが同じ物語で続く理由をまだ読み取れません。
出来事の間に「なぜ次が起きるか」を足してみます。雨で電車が止まった。だから主人公は親友に頼るか迷う。しかし頼るのが怖くて断る。こうして、出来事と主人公の選択がつながります。
ここでは、出来事を物語の骨格に変える最短手順を見ます。難しい構成論ではなく、まずは二つの接続詞だけ使います。
今回の例では、主人公のためらいが、どの出来事で選択に表れるか? を見直します。弱点を必須にするのではなく、同じ「頼れない」状態がどこで揺れ、最後の行動にどうつながるかを追います。
プロットとあらすじの違い
あらすじは、読者や編集者に「どんな話か」を伝える短い説明です。プロットは、作者が本文を書くために「どの出来事が、なぜ次の出来事を起こすか」を確認する設計図です。
あらすじ:誰にも頼れない高校生が、雨の日に親友へ助けを求める話。
プロット:雨で帰れない。だから親友が迎えを提案する。しかし主人公は断る。だから一人でさらに追い込まれ、最後に自分から助けを求める。
初心者は、あらすじで終わらせず、プロットでは接続詞まで書くと本文に入りやすくなります。
主人公の欲望や欠落がまだ薄い場合は、先に 主人公の作り方 で芯を作ると、プロットで試すものが見えやすくなります。
出来事を並べただけではプロットにならない理由
プロット作りでつまずくのは、出来事を箇条書きにすれば流れになると思いやすいからです。出来事は多くても、「だから」「しかし」でつながっていなければ、読者には偶然の列に見えます。
実例として「誰にも頼りたくない高校生」なら、「雨が降る」「友人から連絡が来る」「迎えを頼む」を並べるだけでは弱いです。「雨で帰れない。だから友人が迎えを提案する。しかし主人公は断る。だからさらに追い込まれ、最後に頼む」と因果でつなぐとプロットになります。
「雨の日の郵便屋」なら、レシートが風で飛ぶ。だからソウマは追う。しかし扉の向こうで読まれそうになる。だから逃げるか、入るかを選ぶ。こうして出来事を因果で見ます。
場面単位に落とす段階では、シーンの作り方 で目的・障害・変化に分けると書き出しやすくなります。
弱いプロットと直すなら
因果が読みにくい例:主人公は学校へ行く。そして雨が降る。そして友人から連絡が来る。そして帰る。
つなぎ直す例:主人公は一人で帰ろうとする。しかし雨で電車が止まる。だから友人が迎えを提案する。しかし主人公は断る。だから、最後に自分から助けを求めるしかなくなる。
「そして」しか入らない場所は、因果以外の役割を確かめる印です。空気・情報・関係など残したい役割もなければ統合し、役割があるならその役割を一言添えます。
プロットを確かめる観点
- 出来事の間に「だから/しかし」が入る
- 中盤で主人公のためらいか選択が動いている
- 最後の行動で何が変わったか、変わらないならその意味を説明できる
- 「そして」しか入らない出来事の別の役割を確認できている
チェックが少ないときは、出来事を足す前に、主人公の選択が必要な場面につなぎ直せるかを見ます。
Causality
プロットを「だから/しかし」でつなぎ、中盤の選択を決める
次の手順で進めます。
- 主人公の物語に必要な出来事を箇条書きにする:時系列で5〜10個。
- 出来事と出来事の間に「だから」か「しかし」を入れる:まずはこれだけを使う。
- 「そして」が入りそうな場所は役割を確認する:空気・情報・関係など別の役割がなければ、統合かつなぎ直しを考える。
- 中盤に主人公のためらいか選択が動く出来事を置く:この例では「頼れない」状態を別の角度から二度試す。
- 最後の出来事で、始まりから何が変わるかを確認する:変わらないことが意図なら、その意味を一言残す。
「だから」は前の出来事の結果として次が起きるときに使います。「しかし」は主人公の望みを邪魔する変化が入るときに使います。この二つだけでも、出来事の列はかなり整理できます。
ソウマ
出来事の数より、主人公が何を選ばされるかなんだな。
アキト
そうだ。この例の中盤では、頼れないためらいを別の状況で試す。
Mini Plot
「誰にも頼りたくない高校生」を三分割プロットにする
例として、前の記事で作った「誰にも頼りたくない高校生」をプロットにします。この例で選択を遅らせるのは、「助けを求めると自分の価値が下がる」という思い込みです。
始まり
-
卒業式前夜、主人公は一人で帰ろうとする。
しかし、強い雨で電車が止まる。 -
親友から「迎えに行こうか」と連絡が来る。
しかし、主人公は「大丈夫」と断る。
中盤
-
主人公は別ルートで帰ろうとする。
だから、人気のないバス停で長く待つことになる。 -
スマホの充電が減り、財布の中身も足りないと気づく。
しかし、親友に頼ることだけは避けようとする。
終わり
- 雨の中で、親友が以前言った「頼られるの、嫌じゃないよ」を思い出す。
だから、主人公は短いメッセージで「迎えに来て」と送る。
このプロットでは、出来事の数は多くありません。けれど、頼れないというためらいが始まり・中盤・終わりの選択に表れています。最後の行動が最初の主人公には選べなかったものなら、短いプロットでも変化を追えます。
AI Partner
AIには、プロットのつながりを検査してもらう
この練習では、最初は五つの出来事に絞ります。出来事を増やす前に、隣り合う二つのつながりを読み取れるか確かめるためです。
AIには「プロットを作って」ではなく、自分が書いた出来事の列を渡して「だから/しかしが入らないところ」と「頼れないというためらいが選択に表れていないところ」を質問にしてもらいます。AIに任せるのは検査で、つなぎ方や別の役割を選ぶのは自分です。
もったいない相談例
面白いプロットを作ってください。
よい相談例
私のプロットの出来事列:
- 卒業式前夜、主人公は一人で帰ろうとする
- 強い雨で電車が止まる
- 親友から迎えに行こうかと連絡が来る
- 主人公は大丈夫と断る
- 最後に迎えに来てと送る
この間の接続詞は「だから/しかし」のどちらが入りますか。
それぞれの間に最も自然な接続詞を1つ入れ、「そして」しか入らない場所があれば指摘してください。
どちらも入らない場所は、無理につながず「該当なし」とし、その出来事に空気・情報・関係など別の役割が読めるか質問してください。
さらに、中盤で主人公の「頼れない」というためらいが選択に表れている出来事を1つ選んでください。
構成理論として広げたい場合は 起承転結とは? や 三幕構成とは? を読みます。因果をもっと細かく見たい場合は プロットの因果関係の作り方 が次の練習になります。
Practice
三分割プロットを作り、次に書く場面を一つ選ぶ
最後は、あなたの出来事でこの型を試します。5つ全部が決まらなくても、始まり・ぶつかる場面・変わる場面の3か所に1行ずつ置ければ、骨格としては立っています。接続詞が入らない場所こそ、今日の収穫です。
実践ワーク
三分割プロットを1枚にまとめる
始まり、中盤、終わりを五つの出来事に絞ります。出来事の間に「だから/しかし」が入るか、別の役割があるかを見て、次に書く場面を一つ決めます。
因果でつないでも動かないときは
「だから/しかし」で作れるのは、5つ前後の出来事の骨格までです。埋まらない場所によって、戻る先が違います。
- 出来事そのものが5つ出てこない:プロット以前の、素材の段階です。アイデアが浮かばないときの出し方 で種を増やしてから戻ります
- どの間にも「しかし」が入らない:それだけで欠陥とは決めません。この練習で障害が必要なら、望みをすぐ達成できない理由を確認します。静かな連作や別の役割を意図しているなら、無理に対立を足さず役割を残します
- 長編で、5つの出来事に収まらない:この三分割は章ごとに繰り返して使えます。全体の節目は 長編プロットの作り方 で設計します
- 型どおり埋めたのに面白く感じない:型は面白さまでは保証しません。中盤の「しかし」の強度を 転換点の作り方 で上げるのが近道です
今日できたもの
- この記事で作ったもの
- だから/しかしでつながった三分割プロット
- 次に育てる場所
- プロットの最初の場面の原稿
- 次の行動
- 5つの出来事から、最初に書きたい場面をひとつ選ぶ
ソウマ
『そして』を2回消したら、主人公が断る理由を俺がまだ決めてなかったって分かったよ。
アキト
それが収穫だ。接続詞は嘘をつかない。埋まらない場所が、決まっていない場所だ。
コトハ
五つの出来事の中から、最初に書きたい場面を一つ選びました。次に開く日は、そこから本文です。
構成を別の型で見直したいときは 起承転結とは?、中盤を点検したいときは 中盤でだれない構成の作り方 へ進めます。
おつかれさまでした
三分割プロットを残せた!
出来事の間に「だから/しかし」が通るか、別の役割を説明できれば、短くても骨格として使えます。次は構成の型を見比べて、自分の話に合う並べ方を確かめます。
チェックすると、マイノートに読んだ記録が残ります。
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