プロット・構成を作る

出来事を「だから/しかし」でつなぐ初心者向け構成法

プロットの作り方

プロットを作る流れ。出来事を時系列に並べ、つながりを見て、次に書く場面を決める。

この記事の結論

プロットの作り方は、出来事を時系列に並べるだけでは弱くなります。出来事と出来事の間を『だから/しかし』でつなぐと、主人公の選択が見える物語の骨格になります。 読み終えると「三分割プロット」を自分で形にするための判断手順まで確認できます。

アキト ソウマ ミラ コトハ
難易度
初心者
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14分
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最終更新日

この記事でわかること

  • 出来事の羅列を因果の流れに変えられる
  • 中盤で主人公のためらいと選択を動かす考え方がわかる
  • 始まり・中盤・終わりの三分割プロットを作れる
#プロット#構成#プロット 初心者

AI記事との使い分け: ここではAIを前提にせず、出来事を「だから/しかし」でつないでプロットの骨格を作ります。材料はそろっていて、複数案の比較やつながりの検査だけを頼みたい場合はAIでプロットを整理する方法を使えます。

ソウマ

出来事カードを並べてみたんだけど、『これで面白いのか?』ってなるんだよな。

コトハ

まず、出来事同士が主人公の選択でつながっているかを見ます。

アキト

順番だけなら予定表だ。出来事の間に、だから、しかし、を通せ。そこからプロットになる。

01

Structure

プロットの作り方は、出来事ではなく選択の連鎖で考える

因果と選択の例。雨で帰れない。だから親友が迎えを提案する。しかし主人公は大丈夫と断る。

この方法では、出来事を時系列に並べたあと、出来事同士のつながりまで書いて設計図にします。「朝、学校へ行く。昼、事件が起きる。夜、帰る」だけでは、この三つが同じ物語で続く理由をまだ読み取れません。

出来事の間に「なぜ次が起きるか」を足してみます。雨で電車が止まった。だから主人公は親友に頼るか迷う。しかし頼るのが怖くて断る。こうして、出来事と主人公の選択がつながります。

ここでは、出来事を物語の骨格に変える最短手順を見ます。難しい構成論ではなく、まずは二つの接続詞だけ使います。

今回の例では、主人公のためらいが、どの出来事で選択に表れるか? を見直します。弱点を必須にするのではなく、同じ「頼れない」状態がどこで揺れ、最後の行動にどうつながるかを追います。

プロットとあらすじの違い

あらすじは、読者や編集者に「どんな話か」を伝える短い説明です。プロットは、作者が本文を書くために「どの出来事が、なぜ次の出来事を起こすか」を確認する設計図です。

あらすじ:誰にも頼れない高校生が、雨の日に親友へ助けを求める話。
プロット:雨で帰れない。だから親友が迎えを提案する。しかし主人公は断る。だから一人でさらに追い込まれ、最後に自分から助けを求める。

初心者は、あらすじで終わらせず、プロットでは接続詞まで書くと本文に入りやすくなります。

主人公の欲望や欠落がまだ薄い場合は、先に 主人公の作り方 で芯を作ると、プロットで試すものが見えやすくなります。

出来事を並べただけではプロットにならない理由

プロット作りでつまずくのは、出来事を箇条書きにすれば流れになると思いやすいからです。出来事は多くても、「だから」「しかし」でつながっていなければ、読者には偶然の列に見えます。

実例として「誰にも頼りたくない高校生」なら、「雨が降る」「友人から連絡が来る」「迎えを頼む」を並べるだけでは弱いです。「雨で帰れない。だから友人が迎えを提案する。しかし主人公は断る。だからさらに追い込まれ、最後に頼む」と因果でつなぐとプロットになります。

「雨の日の郵便屋」なら、レシートが風で飛ぶ。だからソウマは追う。しかし扉の向こうで読まれそうになる。だから逃げるか、入るかを選ぶ。こうして出来事を因果で見ます。

場面単位に落とす段階では、シーンの作り方 で目的・障害・変化に分けると書き出しやすくなります。

弱いプロットと直すなら

因果が読みにくい例:主人公は学校へ行く。そして雨が降る。そして友人から連絡が来る。そして帰る。
つなぎ直す例:主人公は一人で帰ろうとする。しかし雨で電車が止まる。だから友人が迎えを提案する。しかし主人公は断る。だから、最後に自分から助けを求めるしかなくなる。

「そして」しか入らない場所は、因果以外の役割を確かめる印です。空気・情報・関係など残したい役割もなければ統合し、役割があるならその役割を一言添えます。

プロットを確かめる観点

  • 出来事の間に「だから/しかし」が入る
  • 中盤で主人公のためらいか選択が動いている
  • 最後の行動で何が変わったか、変わらないならその意味を説明できる
  • 「そして」しか入らない出来事の別の役割を確認できている

チェックが少ないときは、出来事を足す前に、主人公の選択が必要な場面につなぎ直せるかを見ます。

02

Causality

プロットを「だから/しかし」でつなぎ、中盤の選択を決める

出来事を5〜10個並べ、だから・しかしでつなぎ、中盤の選択を決める。つながらない場面は空気や情報など別の役割も確かめる。

次の手順で進めます。

  1. 主人公の物語に必要な出来事を箇条書きにする:時系列で5〜10個。
  2. 出来事と出来事の間に「だから」か「しかし」を入れる:まずはこれだけを使う。
  3. 「そして」が入りそうな場所は役割を確認する:空気・情報・関係など別の役割がなければ、統合かつなぎ直しを考える。
  4. 中盤に主人公のためらいか選択が動く出来事を置く:この例では「頼れない」状態を別の角度から二度試す。
  5. 最後の出来事で、始まりから何が変わるかを確認する:変わらないことが意図なら、その意味を一言残す。

「だから」は前の出来事の結果として次が起きるときに使います。「しかし」は主人公の望みを邪魔する変化が入るときに使います。この二つだけでも、出来事の列はかなり整理できます。

ソウマ

出来事の数より、主人公が何を選ばされるかなんだな。

アキト

そうだ。この例の中盤では、頼れないためらいを別の状況で試す。

03

Mini Plot

「誰にも頼りたくない高校生」を三分割プロットにする

卒業式前夜の三分割プロット。始まりでは迎えを断り、中盤では一人で帰れず迷い、終わりでは迎えに来てと送る。

例として、前の記事で作った「誰にも頼りたくない高校生」をプロットにします。この例で選択を遅らせるのは、「助けを求めると自分の価値が下がる」という思い込みです。

始まり

  1. 卒業式前夜、主人公は一人で帰ろうとする。
    しかし、強い雨で電車が止まる。

  2. 親友から「迎えに行こうか」と連絡が来る。
    しかし、主人公は「大丈夫」と断る。

中盤

  1. 主人公は別ルートで帰ろうとする。
    だから、人気のないバス停で長く待つことになる。

  2. スマホの充電が減り、財布の中身も足りないと気づく。
    しかし、親友に頼ることだけは避けようとする。

終わり

  1. 雨の中で、親友が以前言った「頼られるの、嫌じゃないよ」を思い出す。
    だから、主人公は短いメッセージで「迎えに来て」と送る。

このプロットでは、出来事の数は多くありません。けれど、頼れないというためらいが始まり・中盤・終わりの選択に表れています。最後の行動が最初の主人公には選べなかったものなら、短いプロットでも変化を追えます。

04

AI Partner

AIには、プロットのつながりを検査してもらう

自分の出来事の列をAIへ渡して、接続詞と中盤の選択を点検する。つなぐか別の役割を残すかは自分で決め、該当なしも認める。

この練習では、最初は五つの出来事に絞ります。出来事を増やす前に、隣り合う二つのつながりを読み取れるか確かめるためです。

AIには「プロットを作って」ではなく、自分が書いた出来事の列を渡して「だから/しかしが入らないところ」と「頼れないというためらいが選択に表れていないところ」を質問にしてもらいます。AIに任せるのは検査で、つなぎ方や別の役割を選ぶのは自分です。

もったいない相談例

面白いプロットを作ってください。

よい相談例

私のプロットの出来事列:

  1. 卒業式前夜、主人公は一人で帰ろうとする
  2. 強い雨で電車が止まる
  3. 親友から迎えに行こうかと連絡が来る
  4. 主人公は大丈夫と断る
  5. 最後に迎えに来てと送る

この間の接続詞は「だから/しかし」のどちらが入りますか。 それぞれの間に最も自然な接続詞を1つ入れ、「そして」しか入らない場所があれば指摘してください。 どちらも入らない場所は、無理につながず「該当なし」とし、その出来事に空気・情報・関係など別の役割が読めるか質問してください。 さらに、中盤で主人公の「頼れない」というためらいが選択に表れている出来事を1つ選んでください。

構成理論として広げたい場合は 起承転結とは? や 三幕構成とは? を読みます。因果をもっと細かく見たい場合は プロットの因果関係の作り方 が次の練習になります。

05

Practice

三分割プロットを作り、次に書く場面を一つ選ぶ

始まり・中盤・終わりをまず各1行で書き、次に本文を書く場面を一つ選ぶ。

最後は、あなたの出来事でこの型を試します。5つ全部が決まらなくても、始まり・ぶつかる場面・変わる場面の3か所に1行ずつ置ければ、骨格としては立っています。接続詞が入らない場所こそ、今日の収穫です。

実践ワーク

三分割プロットを1枚にまとめる

始まり、中盤、終わりを五つの出来事に絞ります。出来事の間に「だから/しかし」が入るか、別の役割があるかを見て、次に書く場面を一つ決めます。

接続

出来事の間にだから/しかしを入れる。

別の役割

入らない場所は、空気・情報・関係など別の役割を確認する。

一場面

五つを埋め切らず、次に書く場面を一つ選んだら閉じる。

生成される実践メモ

入力すると、この記事のワーク結果がノートに貼れる形でここにまとまります。
カード1(始まり): ____ カード1→2のつながり: ____ カード2(始まりの反応): ____ カード2→3のつながり: ____ カード3(中盤で選択を動かす): ____ カード3→4のつながり: ____ カード4(さらに追い込む): ____ カード4→5のつながり: ____ カード5(最後の行動): ____ だから/しかしでつながらない出来事の別の役割: ____ 次に書く場面: ____

全部埋めなくて大丈夫。1行だけでも保存できます。

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因果でつないでも動かないときは

「だから/しかし」で作れるのは、5つ前後の出来事の骨格までです。埋まらない場所によって、戻る先が違います。

  • 出来事そのものが5つ出てこない:プロット以前の、素材の段階です。アイデアが浮かばないときの出し方 で種を増やしてから戻ります
  • どの間にも「しかし」が入らない:それだけで欠陥とは決めません。この練習で障害が必要なら、望みをすぐ達成できない理由を確認します。静かな連作や別の役割を意図しているなら、無理に対立を足さず役割を残します
  • 長編で、5つの出来事に収まらない:この三分割は章ごとに繰り返して使えます。全体の節目は 長編プロットの作り方 で設計します
  • 型どおり埋めたのに面白く感じない:型は面白さまでは保証しません。中盤の「しかし」の強度を 転換点の作り方 で上げるのが近道です

今日できたもの

この記事で作ったもの
だから/しかしでつながった三分割プロット
次に育てる場所
プロットの最初の場面の原稿
次の行動
5つの出来事から、最初に書きたい場面をひとつ選ぶ

ソウマ

『そして』を2回消したら、主人公が断る理由を俺がまだ決めてなかったって分かったよ。

アキト

それが収穫だ。接続詞は嘘をつかない。埋まらない場所が、決まっていない場所だ。

コトハ

五つの出来事の中から、最初に書きたい場面を一つ選びました。次に開く日は、そこから本文です。

構成を別の型で見直したいときは 起承転結とは?、中盤を点検したいときは 中盤でだれない構成の作り方 へ進めます。

おつかれさまでした

三分割プロットを残せた!

出来事の間に「だから/しかし」が通るか、別の役割を説明できれば、短くても骨格として使えます。次は構成の型を見比べて、自分の話に合う並べ方を確かめます。

チェックすると、マイノートに読んだ記録が残ります。

要約画像

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