完成・公開する

初心者が物語を読みやすく直す手順

物語の推敲のやり方

この記事の結論

推敲のやり方で大事なのは、直す量ではなく順番です。構造→段落→一文の『大→中→小』で一段ずつ見ると、直しすぎて迷子になりません。 読み終えると「推敲チェック」を自分で形にするための判断手順まで確認できます。

難易度
初心者
読了時間
14分
公開日
最終更新日

この記事でわかること

  • 推敲を『大→中→小』の順番で進められる
  • 構造・段落・一文で見る観点を分けられる
  • 今日はどの段まで見るかを決められる
#推敲#修正#読みやすさ
物語の推敲のやり方の内容をイメージした創作アトリエの挿絵
コトハ ソウマ ミラ アキト

ソウマ

推敲を始めると、全部だめに見えてきて、どこから直せばいいか分からなくなる。

コトハ

全部を同時に見なくて大丈夫です。今日は大きいところから、小さいところへ一段ずつ進みましょう。

アキト

一文を磨く前に確認しろ。その段落、そもそも残すのか?

01

Revise

推敲は順番が9割——大きいところから直す

コトハが大きい構造から段落、一文へ進む推敲順のカードを確認する創作アトリエの挿絵

推敲は書き直しの作業ですが、思いついた場所から直すと迷子になります。順番を決めると、ぐっと楽になります。

進める向きは、大きいほうから小さいほうへ。

  • 大(構造):話全体の流れ
  • 中(段落):場面や段落のまとまり
  • 小(一文):言葉づかいやリズム

目的は作品を別物にすることではありません。読者が最後まで迷わず読めるように、つまずく場所を一つずつ取り除くことです。

02

Steps

構造・段落・一文の三段で、一段ずつ見る

アキトが構造、段落、一文の三段チェック台を前に一段ずつ推敲する手順を示す創作アトリエの挿絵

三段に分けて、それぞれの観点で見ます。

  1. 大(構造)
    起承転結が機能しているか。中盤がだれていないか。結末で主人公が変化しているか。

  2. 中(段落)
    1段落で1つのことだけ言えているか。同じ情報を別の場所で繰り返していないか。場面転換が分かるか。

  3. 小(一文)
    冗長な言い回しを削る。同じ語の連続を避ける。声に出して読めるリズムにする。

完成例:三段で直すとこうなる

  • :結末で主人公が何も選んでいない → 最後に「自分から礼を言う」一行を足す
  • :傘の説明が2か所にある → 後半の説明を削り、前半に寄せる
  • :「〜という気持ちになったのだった」 → 「〜と思った」に縮める

この順番なら、せっかく磨いた一文を、あとで段落ごと削る無駄が減ります。

ソウマ

先に構造を見れば、消す段落の中の一文を磨かずに済むのか。順番、大事だな。

アキト

そうだ。今日は構造段だけ、と決めていい。明日、段落段に進め。

03

Assist

AIには修正案ではなく、チェック観点をもらう

ミラが小さなAIロボットから推敲観点カードだけを受け取り原稿は自分で確認する創作アトリエの挿絵

書きながら直すと、構造の判断が鈍ります。できれば一稿目を書き終えてから推敲に入りましょう。

AIを使うなら、原稿を直させるのではなく、各段で見るべき観点を出してもらいます。チェックは自分の目で行います。

もったいない相談例

この原稿を全部よくなるように直してください。

よい相談例

私の物語のあらすじ(短く):__________

これから推敲します。 構造段・段落段・一文段それぞれで、私がチェックすべき観点を5つずつ出してください。 ※具体的な修正案は不要です。観点のリストだけお願いします。

NG例から改善する

  • 弱い状態:気になった一文から直し始める
    改善すると:先に構造を見て、残す段落を決めてから一文を磨く

  • 弱い状態:読み返しながら全部直す
    改善すると:今日は構造段だけ、と一段に絞る

  • 弱い状態:AIに原稿を丸ごと直してもらう
    改善すると:チェック観点だけもらい、直すのは自分

04

Practice

推敲チェックを使って、推敲の一点を決める

ソウマが今日見る推敲の段と次回進める段を記録したチェックカードを確認する創作アトリエの挿絵

ここで作る推敲チェックは、読み終えた記念ではなく、「推敲の一点を決める」ための作業メモです。推敲のやり方で迷いやすい点を広げすぎず、最後に長い文・伝わりにくい動機・場面のつなぎのどれか1つを直すところまで持っていきます。

実践ワーク

推敲チェックを1枚にまとめる

構造・段落・一文それぞれのチェック観点と、今日進めた段、次回進める段をまとめます。今日は一段だけでも大丈夫です。

順番

大→中→小の順で見る。

一段

今日は一段に絞る。

残す

効いている場面を先に守る。

生成される実践メモ

入力すると、この記事のワーク結果がノートに貼れる形でここにまとまります。
効いている場面(残すところ): ____ 大(構造)のチェック観点: ____ 中(段落)のチェック観点: ____ 小(一文)のチェック観点: ____ 今日進めた段: ____ 次回進める段: ____

全部埋めなくて大丈夫。1行だけでも保存できます。

マイノートで見る

この記事の保存案:0件

未保存。この内容はこの端末のブラウザに保存されます。

チェックリスト

  • 効いている場面に先に丸をつけた
  • 大(構造)の観点を書き出した
  • 中(段落)の観点を書き出した
  • 小(一文)の観点を書き出した
  • 今日は一段に絞って進めた

今日できたもの

この記事で作ったもの
推敲チェック
次に育てる場所
推敲で最初に直す場所を、読みやすさから選ぶ欄
次の行動
長い文・伝わりにくい動機・場面のつなぎのどれか1つを直す

ソウマ

推敲の一点を決めるって、不安を抱えたままでも一つずつ進められるんだな。

コトハ

その手応えを残しましょう。推敲チェックは、「推敲の一点を決める」ための小さな栞になります。

アキト

推敲チェックには、まだ直せる余白と次へ動かす軸が残った。

おつかれさまでした

推敲チェックを残せた!

今日の推敲チェックは、推敲を全部直す作業ではなく、読者が追いやすくする手順にできる入口です。迷ったら、長い文・伝わりにくい動機・場面のつなぎのどれか1つを直すところだけ見直しましょう。

チェックすると、マイノートに読んだ記録が残ります。

小さな物語

この記事とつながる小さな物語

物語の種を捨てずに残すことを、コトハたちの短い場面として読めます。 記事の理解に必須ではありません。少し余韻を見たいときだけ開いてください。

次に読むなら

裏本編 / 雨の日の郵便屋 編

アキトの赤い線

推敲 / 批評と嘲笑未読・約11分この物語を読む

赤い線を否定ではなく、次に選べる問いとして扱う推敲例です。

サイドストーリー一覧を見る

アトリエの本棚

このテーマをもっと深めたいときに

外部の書店検索ページへのリンクです。

  • プロだけが知っている小説の書き方森沢明夫

    Q&A形式で初心者のつまずきに答えていく構成。記事のワークで手が止まったときの二冊目に向いています。

  • 日本語の作文技術本多勝一

    読点の打ち方や修飾の順序など、推敲の根拠になる技術がまとまった定番書。仕上げ段階の文章の直しに効きます。

書誌情報・価格・販売状況はリンク先で最新のものを確認してください。