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作品の核が伝わる名前を考える
物語タイトルの付け方
この記事の結論
物語タイトルの付け方で迷ったら、作品を全部説明しようとせず、『何が気になる話なのか』を短い入口に変えます。読者に渡したい期待を1つ決めると、タイトル候補を選びやすくなります。
この記事でわかること
- タイトルを要約ではなく入口として考えられる
- 物語の核から3つのタイトル候補を作れる
- 読者に渡す期待を基準に、採用案を選べる
ソウマ
仮タイトル、『すごい物語』……だめかな。いや、自分でもだめな気はしてる。
コトハ
だめではありません。まだ作品の扉に、どんな札をかけるか決めていないだけです。
アキト
タイトルは中身の説明文じゃない。読者が最初に触る、短い約束だ。
Title
タイトルは、作品の全部ではなく最初の扉
タイトルを決めようとすると、作品のあらすじを全部入れたくなります。けれど、タイトルの役割は「内容をすべて説明すること」ではありません。読者がページを開く前に、どんな温度の物語かを少しだけ感じられる入口を作ることです。
たとえば、同じ「誰にも頼らない中学生が、卒業前夜に親友の傘へ入る物語」でも、タイトルで渡す期待は変わります。
- 青い傘の前夜:静かな青春、夜の空気、少しの寂しさ
- 傘のない卒業式:欠けたもの、別れ、最後に何かが起きる予感
- 迎えに来て:最後の一言、誰かに頼る変化
どれが正解かではなく、どんな入口から読者に入ってほしいかを選びます。
Make
核・言葉・期待の3つから候補を作る
タイトル候補は、次の3つを順番に埋めると作りやすくなります。
-
物語の核を書く
誰が、何に困り、最後にどう変わる話かを一文にします。 -
核から言葉を拾う
物、場所、時間、感情に近い単語を選びます。例:傘、卒業、前夜、青、迎え。 -
読者に渡す期待を書く
「静かな変化」「何かが足りない予感」「最後の一言への期待」のように、読後ではなく読む前の気配を書きます。
完成度の高い1案をいきなり出そうとすると止まります。まずは、方向の違う3案を作ります。
完成例:候補を並べるとこうなる
- 物語の核:誰にも頼らない中学生が、卒業前夜に親友の傘へ入る
- 候補1:青い傘の前夜
期待:静かな青春、言えなかった本音 - 候補2:傘のない卒業式
期待:欠けたもの、別れの予感 - 候補3:迎えに来て
期待:最後の一言、頼る勇気 - 採用案:迎えに来て
理由:主人公の変化がいちばん短く伝わるから
ソウマ
タイトル案って、響きだけじゃなくて『読者に何を期待してほしいか』も一緒に見るんだな。
アキト
そうだ。好きな言葉と、作品の核がつながっているかを見ろ。
Choose
説明しすぎ・抽象すぎ・AI丸投げを避ける
タイトルで失敗しやすいのは、主に3つです。
- 内容を全部説明して、あらすじのようになる
- 抽象語だけになって、どんな物語かわからない
- AI案をそのまま採用して、自分の作品の手触りが消える
AIを使う場合は、作品の核と候補の条件を渡し、短い案を複数出してもらいましょう。AIは「選ぶ人」ではなく「候補を並べる人」として使います。
もったいない相談例
この物語に一番売れそうなタイトルを付けてください。
よい相談例
物語の核:__________
読者に渡したい期待:__________
使いたい単語(あれば):__________
タイトル案を5つ出してください。
条件:
- 5〜12文字くらい
- 内容を説明しすぎない
- 各案に「読者に渡す期待」を一言添える
- 採用する案は私が選ぶので、順位付けはしない
NG例から改善する
-
弱い状態:誰にも頼れない主人公が卒業前夜に変わる話
改善すると:迎えに来て
理由:要約をやめ、主人公の変化が出る一言に絞った -
弱い状態:変化
改善すると:青い傘の前夜
理由:抽象語に、物と時間を足した -
弱い状態:AIが選んだ「感動の卒業物語」
改善すると:傘のない卒業式
理由:作者が気になっている「欠けたもの」の感触を残した
Practice
今日のタイトル候補表で、迷う場所を一つ決める
ワークでは、タイトル候補を比べることを目標にします。タイトル候補表に残すのは完成形ではなく、あとで本文やノートへ戻るための印です。空欄があっても、候補を3つ出し、主人公・ジャンル・読後感のどれが伝わるか見るところまで進めば十分です。
実践ワーク
タイトル候補表を1枚にまとめる
物語の核、拾った単語、タイトル候補、読者に渡す期待、採用理由を保存します。あとで見直せるよう、採用した理由まで自分の言葉で残しましょう。
チェックリスト
- 物語の核を一文で書いた
- 物・場所・時間・感情の言葉を1つ以上拾った
- 方向の違うタイトル候補を3つ出した
- 各候補が読者に渡す期待を書いた
- 採用案の理由を、自分の言葉で書いた
今日できたもの
- この記事で作ったもの
- タイトル候補表
- 次に育てる場所
- 物語の内容が伝わるタイトル候補を比べる欄
- 次の行動
- 候補を3つ出し、主人公・ジャンル・読後感のどれが伝わるか見る
ソウマ
タイトル候補を比べるって、不安を抱えたままでも一つずつ進められるんだな。
コトハ
その手応えを残しましょう。タイトル候補表は、「タイトル候補を比べる」ための小さな栞になります。
アキト
タイトル候補表には、まだ直せる余白と次へ動かす軸が残った。
おつかれさまでした
タイトル候補表を残せた!
今日のタイトル候補表は、タイトルを雰囲気だけでなく、作品への入口として考えられる入口です。迷ったら、候補を3つ出し、主人公・ジャンル・読後感のどれが伝わるか見るところだけ見直しましょう。
チェックすると、マイノートに読んだ記録が残ります。
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