ホーム › ソウマ
あらすじを書くと、最後まで書くか、途中で止めるか迷うんだ。
ミラ
読む相手と用途から考えましょう。同じ作品で、紹介文と全体要約を作って比べられます。
コトハ
元の本文も一緒に見て、書いていない出来事が増えていないか確かめましょう。
Synopsis
あらすじの書き方は、用途と掲載・提出条件から決める
あらすじを書く前に、読む相手と用途を決めます。これから作品を選ぶ人への紹介文と、展開や結末を確認するための全体要約では、残したい情報が変わります。
| 用途 | 主な読み手 | 書く範囲 | 先に確認するもの |
|---|---|---|---|
| 公開紹介文 | これから作品を選ぶ読者 | 入口や読みどころ。結末をどこまで示すか選ぶ | 掲載欄の指定、作者の見せたい範囲 |
| 応募・提出用の要約 | 選考者・編集者など | 全体と結末を求められる場合がある | 今回の公式要項、書式、字数、結末の指示 |
| 制作メモ | 作者・共同制作者 | 展開や決着、未定の部分 | 何を検討するための要約か |
最後まで書いた文章が、そのまま感想文になるわけではありません。何が起きるかをまとめるのが要約で、読んでどう感じたかを書くのが感想です。紹介文に作品の雰囲気を添えることはできますが、出来事と評価を分けて考えると内容を伝えやすくなります。
字数や結末の扱いは、今回の指定を確認する
たとえばMF文庫Jライトノベル新人賞のFAQでは、梗概に物語の最初から最後、核心までを書くよう案内しています。本の裏側にある紹介文とは違う用途だと説明されています(2026年9月27日確認)。
これは一つの提出先の例です。別の賞や掲載欄には、その都度の要項や入力画面を使います。以下の作例は二つの用途を比べる練習で、特定の賞への応募条件を満たしたものではありません。
Make
同じ短編から、公開紹介文と結末までの全体要約を書く
短編小説を書く5つの手順に載せた自作の教材**『青い予備傘・練習稿v1』**から、公開紹介文と全体要約を作ります。原作は10段落、改行を除き句読点を含めて411字です。律と圭は14歳、という作者設定がありますが、以下の二稿では年齢の説明を省きます。
原作では、傘を忘れた律が圭の青い予備傘を借り、別々の道へ帰ります。律は自宅で傘を乾かし、翌朝、教室で礼を言って返します。圭は自分の灰色の傘も持っており、二人が一本の傘に入る場面ではありません。
| 見る観点 | 原作にあること | 草稿での使い方 |
|---|---|---|
| 誰と、どんな場面か | 律が傘を忘れ、雨の駅にいる | 両方の草稿で使う |
| 入口で何を見せるか | 圭の青い予備傘と、『大丈夫』と言いかける律 | 紹介文では借りる前まで示す |
| 全体で何が起きるか | 借りる→別々の帰路→乾かす→翌朝返す | 全体要約では返却まで示す |
公開紹介文:借りる前の場面まで示す
傘を忘れた律は、雨の駅で足を止める。圭が差し出したのは、自分の傘とは別の青い予備傘。律は「大丈夫」と言いかけ、雨の続く横断歩道を見る。
この紹介文は、律と圭、雨の駅、予備傘を示し、律が借りる前で止めました。問いかけや「感動の物語」という評価を足さず、場面の続きを読む入口にしています。実際に読みたいと感じてもらえるかは、まだ試していません。
全体要約:借りてから返すまでを書く
傘を忘れて駅で雨を避けていた律は、圭に予備の青い傘を借りる。二人は別々の傘で横断歩道まで歩き、違う道へ帰る。律は家で傘と袋を乾かし、翌朝、教室で礼を言って圭に返す。
全体要約には、傘を借りること、別々の帰路、乾かす作業、翌朝の返却を残しました。一方、台詞の全文や最後に見える青空は省いています。すべての描写を再現するのではなく、今回伝える出来事の流れを選んだ要約です。
ソウマ
紹介文は借りる前まで。全体要約では、翌朝返したことまで分かるね。
アキト
同じ原作から残す範囲を変えた。『誰にも頼れない性格を克服した』とは、本文に書かれていない。
主人公・状況・困りごと・選択を見る方法は、材料を探すための一例です。静かな観察の作品など、当てはまらない要素は無理に足さず、今回の作品で何を伝えたいかから考えられます。
Trim
あらすじの字数・結末・原作との一致を確認する
草稿を作ったら、原作との一致、今回の指定、結末の扱いを確かめます。二稿を比較すると、書いた範囲の違いを見つけやすくなります。
| 草稿 | 今回の字数 | 示す範囲 | 結末の扱い |
|---|---|---|---|
| 公開紹介文 | 67字 | 傘を借りる前の場面まで | 返却の結末は書かないという今回の作者判断 |
| 全体要約 | 82字 | 借りて帰り、乾かして翌朝返すまで | 最後の返却を含める練習。特定の提出先の適合確認ではない |
67字と82字は、この作例を実際に数えた値です。ここでは句読点や括弧も一文字として数え、改行を除いています。文字数の上限を示した数字ではありません。提出時には、その入力欄や要項が指定する数え方で確かめます。
AIには、原作にないことが増えていないか点検してもらう
もったいない相談例
用途を決めずに、魅力的なあらすじに直してください。
よい相談例
同じ作品から作った紹介文と全体要約を照合してください。
原作の名前・版・読む範囲:_____
照合する原作本文(計画ならそう明記):_____
用途と読み手:_____
確認済みの字数・書式・結末の指示と確認元(未確認は未確認):_____
公開紹介文の草稿:_____
全体要約の草稿:_____
残したい範囲・今回の判断:_____
二稿が原作のどの出来事を使い、どこを省いているか示してください。
原作にない出来事、感情、関係の改善、性格の成長を追加しないでください。
元の本文に照合できないものは、不明と残してください。
紹介文は必ず結末を隠すとは決めず、今回の目的や指示と照らしてください。
応募条件の未確認を埋めず、受理・選考・読者反応を保証しないでください。
新しい草稿は作らず、直す必要がありそうな箇所と根拠を挙げてください。
文字数は指定された数え方で別に確認するため、推測の数値を確定値にしないでください。この原作を「二人で一本の傘に入り、仲直りする話」とまとめたら、本文と合いません。別々の傘で帰り、翌朝返すという動作へ戻して照合します。「友情が深まった」という紹介の言葉を使いたい場合も、何を読みどころとして伝えるかという作者の判断と、本文に起きた出来事を混ぜないようにします。
Practice
用途別あらすじ設計表に、二稿と判断・未確認を残す
原作の版と照合範囲、用途、条件の確認元、二稿の本文と字数を残します。今回は公開紹介文を67字、全体要約を82字で保存し、具体的な掲載先・提出先は未定と記録します。
実践ワーク
原作と、用途の違う二つの草稿を保存する
公開紹介文と全体要約を別の欄に残し、今回どこまで示すかを書きます。使わない草稿や未確認の提出条件は、空欄や未確認のまま保存できます。
条件が分からないまま、提出用と決めない
指定が曖昧なら、公式の案内やFAQを確認します。問い合わせを受け付ける範囲なら主催者へ尋ねられますが、個別に回答しない提出先もあります。答えがない部分は未確認として残し、結末あり・なしの二稿を保存しておく方法があります。
投稿画面の条件なら投稿サイトの確認表、公募の提出物なら応募要項の照合で確認できます。原作の流れが決まっていない場合は、短編プロットや長編プロットへ戻り、未定を含む制作メモとして整理しましょう。
この例で残したもの
- 照合した原作
- 青い予備傘・練習稿v1。借りて帰り、乾かして翌朝返す10段落
- 用途別の草稿
- 借りる前までの紹介文67字と、返却までの全体要約82字
- 次の確認
- 実際に使う欄や要項の字数・書式・結末の指示と照合する
ソウマ
今の二稿は練習用で、どこかの応募要項に合格したわけではないんだね。
コトハ
はい。原作と用途が残っていれば、使う場所が決まってから整えられます。
アキト
足す場合も削る場合も、元の本文に戻れる形で残そう。
おつかれさまでした
原作と用途を残し、使う条件に合わせて整えよう
同じ原作から、借りる前までの紹介文と返却までの全体要約を作りました。実際の掲載・提出条件が決まったら、字数と書式、結末の扱いを照合できます。
チェックすると、マイノートに読んだ記録が残ります。
学びの地図
物語を作る
記事をさがす
物語をよむ
マイノート
