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AIの文、きれいなんだけど、自分の文として出すには少しよそよそしいんだ。
アキト
まず、残したい場面の条件を書こう。言葉の好みだけでなく、出来事まで変わっていないかを見る。
ミラ
今回は語句の候補と条件の照合を頼む練習です。使う語がなくても、作者案を保留しても構いません。
AI Basics
AI出力を直す前に、場面の条件と残す意図を決める
AIの出力を自分らしく直すときは、言葉を置き換える前に、場面の何を残し、どこを変えたいのかを決めます。「自分らしく」という一言を、今回選ぶ視点・動作・語句へ小さく分けるためです。
たとえば、手紙をまだ開けない場面なのに、出力が「開いた」で終わっていたら、語調より先に出来事を直す必要があります。感情を決めていないのに「勇気を出した」と書かれていれば、その内面を採るかも作者の判断です。
- 変えない事実:人物、場所、時刻、手元の物、今回の終わりの状態。
- 残したい意図:何を見せたいか。何をまだ言葉にしないか。
- 今回比べる表現:動作、見る物、文の長さ、語順などから一つか二つ。
この記事では、短い一節を書き直す練習として、AIへ頼む作業を語句の候補出しと条件の照合に絞ります。候補を少数だけ取り出し、別に作者案を書く方法です。これをすべてのAI利用に共通する決まりや、独自の文章になる保証とはしません。
Prompt Craft
AI出力の修正例|残す語・変える動作・二案の違い
「封筒・比較例v1」という架空の場面で試します。ここに出す返答と作者案は、違いを比べるために作った教材です。実際のAIサービスから得た応答ログや、現実に観察した場面ではありません。
先に、変えない条件を決める
| 分けるもの | この例の条件 | 今回の境界 |
|---|---|---|
| 場面の事実 | 24歳の咲。夕方の室内。机に古い手紙の入った未開封の封筒がある。 | 今回の末尾でも封筒を開けない。差出人や中身は、この比較では未定。 |
| 残したい意図 | 封へ触れてから次の動作へ移るまでの、短い間を書く。 | 勇気を出した、怖がったなどの内面は、この例では決めない。 |
| 今回比べる表現 | 手元と視線の動作、見る物、二文のつながり。 | 感情名や説明を使うこと全体を、禁止する例ではない。 |
比較用のAI返答例と、二つの作者案
比較用の返答例:
夕暮れの光の中で、咲は勇気を振り絞り、古い手紙を開いた。
「古い手紙」は条件と合っています。一方で、「勇気を振り絞り」は決めていない内面を足し、「開いた」は今回の終わりの条件を変えています。単に違う語へ言い換えるだけでは、開封した結果は戻りません。
この例では「夕暮れ」「手紙」の二語を候補として残し、動作は別に選び直します。候補の数は練習しやすい量でよく、ゼロでも構いません。語だけでなく短い語句を検討する場合も、何を採るかを記録します。
作者案A:
夕暮れの光が、机の上の封筒を横切った。咲は封の端に指をかけ、いったん離した。
作者案B:
机の上に、未開封の手紙がある。咲は封の端に指をかけたまま、窓へ目を向けた。
| 版 | 何が起きるか | 条件との対応 | 今回の判断 |
|---|---|---|---|
| 比較用の返答例 | 勇気を振り絞り、手紙を開く。 | 未開封の条件と合わず、未設定の内面を足している。 | 今回は本文に採らず、直す箇所の参照として残す。 |
| 作者案A | 封へ指をかけた後、いったん離す。光と手元の二文。 | 開封しない。触れる→離す、という動作の区切りがある。 | 今回はAを採用候補にする。指を離すところで短い間を置きたい。 |
| 作者案B | 指をかけたまま窓を見る。机の手紙と視線の二文。 | 開封しない。触れる動作を続けながら、視線が移る。 | 別案として残す。窓へ目を向ける先を扱いたくなったら再比較する。 |
AとBは、同じ意味の言い換えではありません。指を離すか、触れたまま視線を移すかが違います。この例では、指を離すところに区切りを置きたいのでAを選びます。「Aなら読者がためらいを感じる」と確認できたわけではなく、感情の理由も未定です。
自分の一節へ戻す4手順
- 元の出力と、残す条件を別に保存する。 実際のログなら、どの出力を見たかも残します。
- 違う箇所を選び、理由を書く。 この例は開封という結果と、付け足された内面です。
- 短い作者案を作る。 語句候補を使っても、使わなくても構いません。
- 元の文と条件へ戻って比べる。 採用・別案・保留と、その理由を記録します。
ソウマ
指を離すAと、指をかけたまま窓を見るBでは、動作そのものが違う。きれいな言い換えを比べているだけじゃないんだね。
アキト
ああ。今回はAの区切りを選んだ。封筒を開けない条件が残ったかも、同時に見よう。
Quality Filter
AIへの修正依頼は、候補出しと条件の照合を分ける
AIへ頼むことは、一度に一つ選ぶと返答を確認しやすくなります。まだ書き直していなければ語句の候補、作者案があれば固定した条件との照合、と分けられます。語句を増やす必要がなければ、候補出しは省けます。
もったいない相談例
この文章を私らしく、完成原稿として書き直してください。
よい相談例
作品名・版・今回直す範囲:_____
変えない場面の事実・視点・終わりの状態:_____
元のAI出力(実ログか比較用の例かも記す):_____
残したい意図・使うか迷う語句:_____
自分で書いた案と、前後の文(未執筆ならその旨):_____
今回の依頼(語句候補/条件との照合)と、まだ決めないこと:_____
語句候補なら、場面の条件に合う候補を0〜3点まで、短い理由とともに示してください。合う候補がなければ、無理に出さなくて構いません。
照合なら、条件に合う箇所と違う箇所を、元の文の語句に戻して示してください。
新しい事実・内面・結果を足さず、完成稿は書かないでください。
独自性や読者の反応を保証せず、未確認は未確認としてください。採用は作者が決めます。「封筒」の例なら、「未開封のまま終える」「勇気や恐怖はまだ決めない」と渡します。返答が「勇気を出せたことが伝わる」と評価したら、どの語句から読んだのかを確かめ、作者が決めた事実とは分けておきます。
書き直した後は、前後の段落と並べる
一文だけで読めても、前の段落ですでに同じ動作を書いているかもしれません。Aを採用する前に、手紙へ触れる動作の重複、時刻や位置、前後の語り口を読み返します。元の文章が条件に合っているなら、無理に単語や構文を変える必要もありません。
よくある構文であることだけでは、AIらしさや文章の良し悪しは決められません。 この練習で見るのは、出力と作者の意図・場面の条件が合っているかです。「語順が似ているから全部捨てる」と機械的に決めず、今回残したい働きから選べます。
Practice
AI出力修正表に、採用・保留・次の確認を残す
AI出力修正表には、元の出力と、変えない条件を分けて残します。使うか迷う語句、持ち込まない表現、作中で選ぶ具体物や動作、作者案、採否の理由、次に読む範囲まで記録できます。
現実に観察した物、資料で確認したこと、作中の設定として決めた物は、同じ「具体物」でも出どころが違います。架空の例を、実際に見た経験として記録しないようにします。「封筒」の例は、作者が作中の条件として決めたものです。
| 項目 | 記入例 |
|---|---|
| 残す語句 | 夕暮れ、手紙。今回は二つ。候補を採らない選択もできる。 |
| 変える内容 | 開封する結果を外し、指をかけて離す動作を選ぶ。勇気という内面は足さない。 |
| この例で選ぶ案 | Aを採用候補として保存。指を離す区切りが今回の意図に合うと判断したため。 |
| まだ確かめていないこと | 前後の段落とのつながり、作品全体の語り口、実際の読者がどう受け取るか。 |
| 次の小作業 | 前後一段落とAを並べて読む。指を離す動作が前の文と重ならないかを確認する。 |
実践ワーク
AI出力修正表に、条件と採否の理由を残す
元の出力、固定した事実、作者案、採用・保留の理由を分けます。語句を採らない、元の文を残す、今日は書き直さない、という判断も保存できます。
語句を分ける方法にも、できることの範囲がある
候補を少なくしたり、自分で打ち直したりするだけで、独自性が保証されるわけではありません。今回の意図と条件に合うかを確かめる練習です。採用する語がなければ語句欄は空欄でよく、まだ作者案を書かない場合も、次に確認する場所だけ残せます。
- 視点や語り口を考えたい。 小説の地の文の書き方で、一節の役割と書き方を比べます。
- 場面の物や動作を具体化したい。 五感を使った描写の書き方へ。今回使う感覚や変化を選べます。
- 既知の作品の特徴的な表現に近いと気づいた。 語を少し替えて済ませず、その候補を外して書く案も比べます。
- 事実情報や投稿条件が関係する。 表現の好みと分けて、元資料や投稿先の公式案内を確認します。この比較だけで利用条件まで満たしたとは判断できません。
今日できたもの
- この記事で作ったもの
- 出力・固定条件・作者案・採否理由を分けたAI出力修正表
- 次に育てる場所
- 今回変えた動作と、前後の段落とのつながり
- 次の行動
- 短い作者案を比べるか、保留して次に確かめる箇所を残す
ソウマ
語を二つ残したから自分らしくなった、とは言えないんだな。今回は、開封せず指を離す動作を俺が選んだ。
ミラ
はい。その判断と、まだ読んでいない前後のつながりを分けて残せます。
アキト
次は前後一段落と並べよう。合わなければBへ戻すことも、別案を書くこともできる。
おつかれさまでした
作者案を選ぶ理由から、前後の文の確認へ
残す条件、変える動作、採用・保留の理由を分けて記録できます。次は作者案を前後の文と並べ、出来事や語り口が合うかを確かめましょう。語句を採らない、まだ書き直さない判断も残せます。
チェックすると、マイノートに読んだ記録が残ります。
小さな物語
この記事とつながる小さな物語
物語の種を捨てずに残すことを、コトハたちの短い場面として読めます。 記事の理解に必須ではありません。少し余韻を見たいときだけ開いてください。

AIの出力をそのまま採用せず、残す表現と直す範囲を分けて自分の文へ戻します。
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