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設定ノートは10ページあるのに、主人公の欄だけ空白なんだ。これ、もう失敗してる?
コトハ
失敗とは限りません。今日は手元の状態を三つの候補と比べて、次の一歩を一つ作ります。
アキト
今どの場面を書きたい? 主人公の行動で迷っているなら、何を望むのか一つ仮に置いてみよう。
Story Basics
創作初心者が止まる理由を、才能不足と決めない
創作で手が止まったら、まず「今日は何を書くつもりだったか」と「実際には何をしていたか」を並べます。作業が進まなかったことだけで、才能や性格は判断できません。
設定、主人公、構成、文章、タイトル。どれを先に考えるかは、作品や書き方によって変わります。困っている作業があるなら、いったん範囲を小さくして見てみましょう。
この記事では、作業が止まったときに点検しやすい三つの候補を扱います。
- 設定の盛りすぎ
- 主人公の動機不足
- 完璧主義
この三つで原因がすべて分かるわけではありません。「完璧主義」も、ここでは冒頭の修正を繰り返す作業を振り返る言葉として使い、人の性格を判定しません。
手元の状態がどれに近いか、どこが一致しないかを確かめ、今日試すことを選びます。三つとも違う場合と、まだ情報が足りず分からない場合も分けて残せます。
Patterns
創作初心者の3つの点検:設定追加・動機・冒頭の修正
このページで扱う点検候補は次の三つです。
-
設定の盛りすぎ:本文を書きたい日に設定を追加し続け、書き始める時間や使う範囲を決められない状態。ページ数だけでは判断しません。世界設定そのものを作る日なら、追加も目的に合う作業です。試す一手は、次の場面で使う設定を選ぶこと。部屋や持ち物など、目の前の場面から考えます。
-
主人公の動機不足:作者自身が、その場面で人物が何を望む・守る・避けるか決められず、次の行動で迷う状態。巻き込まれる展開や、読者へ理由をまだ明かさない構成も選べます。試す一手は、今ほしいものか避けたいことを一つ、作者用のメモに仮置きすることです。
-
完璧主義に見える冒頭の修正:続きを書く予定だったのに、一ページ目の修正を繰り返している状態。推敲する日なら、修正そのものは目的に合っています。試す一手は、仮の文で進める範囲と、冒頭を見直すタイミングを分けることです。
作例:作業記録と3つの候補を比べる
次は、説明のための架空の記録です。作者は今日、主人公が教室を出る場面を書きたいと思っています。
- R1:魔法学校の設定ノートは10ページ。昨日と今日も年表を追記したが、本文は同じ一文のまま。
- R2:主人公が教室を出る理由を作者も決めていない。
- R3:冒頭を何回直したか、修正にどれだけ時間を使ったかは記録していない。
| 候補 | 記録から分かること | 今の判断 |
|---|---|---|
| 設定の盛りすぎ | R1では、本文を書きたい間に年表を追加している | 候補にする。ただし追加が停滞の原因かは未確定 |
| 主人公の動機不足 | R2では、作者が教室を出る理由を決めていない | 今回の行動を考える手掛かりとして候補にする |
| 冒頭の修正の繰り返し | R3には、修正回数や時間の情報がない | 情報不足。該当するとも、しないとも決めない |
作者は今回は年表の追加を見送り、主人公の望みを一つ考えることにしました。新しく仮置きしたのは「授業が始まる前に、友人から借りた本を返したい」という望みです。これを使い、試しに一文を書きます。
主人公は借りた本を抱え、授業前に友人の教室へ向かった。
本と友人は、作者がこのとき考えた設定です。R1〜R3に元からあった情報ではありません。一文を書けても、止まっていた原因が確定したわけではないので、次の作業でも合うかを見ます。望みはまず作者用メモに置ければよく、原稿の冒頭で必ず説明する必要はありません。
ソウマ
この作例なら、設定を足す作業を置いて、教室を出る理由から考えてみるんだな。
アキト
そうだ。今の一場面で試してみよう。合わなければ、別の一手に変えられる。
Comparison
AIには、創作の3候補との一致・不一致・情報不足を整理してもらう
三つのうち一つが近く見えても、すぐ原因とは決めません。原稿や作業記録のどこが一致し、どこが違うかを確認します。複数が重なる場合も、三つとも違う場合もあります。
AIに相談するなら、今日の目的と作業記録を渡し、三候補ごとの一致・不一致・情報不足を整理してもらいます。外部へ入力してよい内容か自分で判断し、渡せない記録は手元で比較できます。今日試す一手は、その整理を読んだあとで自分が決めます。
もったいない相談例
創作初心者が失敗しない方法を全部教えてください。
よい相談例
いま作っているものと、今日の目的:__________
実際にした作業・止まっている箇所:__________
作者が決めている主人公の望みや、未定の点:__________
冒頭を直した回数・時間などの記録(なければ不明):__________
3つの候補(本文より設定追加を続ける/作者が動機を決められず行動で迷う/続きを書く予定なのに冒頭の修正を繰り返す)と比較してください。
元の記述を短く引用し、一致する点・一致しない点・情報不足を分けてください。記録がないことを「該当なし」の根拠にしないでください。
複数が近い場合も、三つとも違う場合も、そのまま示してください。
確認が必要なら質問は最大1つ。原因や性格を決めつけず、新しい設定や本文案は出さないでください。
判断が狭くなる場合の見直し方
-
失敗例を読んで怖くなる場合:名前ではなく、手元で観察できる状態だけを書く
-
三つを同時に直そうとする場合:今日は「設定を増やさない」など、試す条件を一つ決める
-
AIの分類を原因とみなす場合:一致・不一致の根拠だけを受け取り、次の一歩は自分で決める
Practice
失敗回避メモに、今日の一手と次に確かめることを残す
失敗回避メモには、今日の目的と実際の作業、候補と一致する点・違う点・不明な点を集めます。試せそうなら、今日見送る作業と代わりの一手、試す範囲を決めましょう。時間や字数は自分に合わせて変えられます。
まだ判断できないなら、候補を保留し、次に見たい原稿や記録を残すところまででもかまいません。未実施の結果や、思い当たらない別の理由は空欄で残せます。
実践ワーク
失敗回避メモを1枚にまとめる
今日の目的と作業記録、候補との一致・不一致・情報不足を整理し、試す一手か次の確認を残します。未定の欄は空欄でもかまいません。
3つの型に当てはまらない詰まりもある
三つの候補は、次の作業を考えるための入口です。時間がない、題材の知識が足りない、書きたい範囲がまだ決まらないなど、別の事情もあります。無理に三つへ分類せず、自分が次に扱いたいことへ進めます。
- 設定を増やすほど本文が遠ざかる:設定倒れを防ぐ整理 で、今の場面の行動・理解・雰囲気に使う部分を選ぶ
- 作者が次の行動を決められない:キャラクターの目的の決め方 で、今ほしいものや避けたいことを仮置きする
- 一文目を直し続けて続きを書けない:物語を最後まで書くコツ で、仮文のまま進める範囲と完成条件を決める
- 3つとも当てはまらず、何を学ぶべきか分からない:小説の書き方を独学するロードマップ で、アイデア・人物・構成・文章のどこで止まったかを切り分ける
今日できたもの
- この記事で作ったもの
- 今日やらないことと代わりの一歩を組にした失敗回避メモ
- 次に育てる場所
- 自分が止まっている原稿、または次に確かめたい作業の記録
- 次の行動
- 決めた範囲で一手を試す。未定なら、判断に足りないことを一つ確かめる
ソウマ
今日は魔法学校の年表を増やさない。その代わり、主人公が教室を出たい理由を一つ考える。
コトハ
やらないことだけで終わらず、代わりの一歩まで決められましたね。
アキト
それでいい。三つの型に自分を合わせるな。原稿が動く一手を選ぶために使え。
おつかれさまでした
失敗回避メモを残せた!
作業の状態と候補を比べ、今日試す一手や次の確認を残しました。試した結果を見て、続けるか変えるかを決められます。
チェックすると、マイノートに読んだ記録が残ります。
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