ホーム › 会話文の基礎との違い: このページでは、人物の口調が決まった後にAIから短い候補を出してもらい、前後の会話に戻して選びます。誰が何のために話し、相手がどう返すかが未定なら、先に会話文の書き方で一往復の役割を決めてください。
ソウマ
AIに会話を書いてもらうと、みんな同じ人みたいにしゃべるんだよな。
ミラ
この記事でAIに任せるのは、完成会話ではなく候補出しです。声の最終調整は作者の耳で行いましょう。
アキト
誰に何を伝える一言なのか、先に決めろ。そのうえで語尾や返す間を比べる。
AI Basics
AIでセリフを作成するときの担当は、候補出しまで
AIにセリフを生成させると、誰が話しても似たトーンになることがあります。AIの担当を候補出しに限定し、話者ごとの三軸(語尾・接続詞・沈黙)をプロンプトに添えると、返答を見比べる観点を持てます。
ここでは、話者ぶれに気づくためのセリフ案生成プロンプトを組み立てます。三軸は人物の声を自動生成する設定ではなく、候補のどこが本人らしくないかを作者が検査するためのメモです。
この記事の役割は、AIに会話シーンを完成させることではありません。AIから受け取るのは、短いセリフ候補だけです。その候補を、自分のキャラクターの声に戻すところまでがこの記事のワークです。
Prompt Craft
AIでセリフ候補を作る4手順と、口調を直す例
次の構造でプロンプトを書きます。
- 話者の口調を明示:『語尾:〜だ/接続詞:つまり/返答の間:即答』など。使わない言葉もあれば添えます。
- 場面と相手を示す:どこで何が起き、どんな関係の相手へ言うのか。元の一言や前後の会話も添えます。
- 伝えたい用件を具体的に書く:「情報を伝える」だけでなく、「主人公の選択がまだ書かれていないと指摘する」など、意味を指定します。
- 短い候補を最大3つ出してもらう:この練習では一行・20字程度を目安にします。必要な意味が入りきらなければ、字数を調整します。
たとえばアキトの練習例なら、相手は原稿を見せたソウマ、用件は「主人公の選択がまだ書かれていないと指摘する」と置けます。「主人公は、ここで何を選ぶ?」という候補なら用件に沿っていますが、「とてもよく書けている」では、口調が自然でも伝える内容が変わっています。
例:ためらいを含む一言に直す
以下は本編の出来事ではなく、ソウマの口調を試す練習例です。相手は創作仲間で、AIが作った案を見ながら「自分の物語と言えるのか」と迷っています。
- 項目:話者 → 内容:ソウマ
- 項目:語尾 → 内容:「〜かな」「〜なんだよな」
- 項目:接続詞 → 内容:「でも」「つまり」
- 項目:沈黙 → 内容:すぐ答えず、迷いを一言はさむ
- 項目:AI候補 → 内容:「でも、それって本当に俺の話かな」
- 項目:自分で直したセリフ → 内容:「でもさ、それって本当に俺の物語って言えるのかな」
「でもさ」と相手へ呼びかけ、「物語って言えるのかな」に迷いを残す修正です。直した文は20字を超えますが、この場面でためらいを聞かせたいなら長さを残せます。短くしたい場面では元の候補も比べます。
三軸は毎回使う記号ではありません。「つまり」を全行に足したり、短い返事に無理に沈黙を入れたりせず、前後の会話で人物らしく聞こえるかを確かめましょう。
ソウマ
三軸を渡して候補だけもらうと、セリフ修正ワークに話者の声が残るんだな。
ミラ
はい。語尾・接続詞・沈黙をセットで渡すと、候補を比べる手掛かりがそろいます。
Quality Filter
AIセリフ生成のプロンプトに、相手・用件・前後を入れる
話者の三軸はノートに保存しておきます。新キャラを作るたびに三軸を決めておけば、次の候補出しでも比較の前提として再利用できます。
AIの返答にぶれを感じたら、三軸だけでなく、場面の目的や相手との関係が足りているかも見直します。語尾だけで人物を区別せず、接続詞や沈黙、あえて言わない内容まで比べてください。
もったいない相談例
このキャラらしい会話シーンを全部書いてください。
よい相談例
以下の前提で、キャラクターらしい短いセリフ案を作ってください。
話者:__________
語尾:__________
よく使う接続詞:__________
返答の間・沈黙の取り方:__________
使わない言葉:(なければ「なし」)
相手と関係:
場面:__________
元の一言と、前後の会話:(未定の箇所は「未定」)
このセリフで伝えたい具体的な用件:
条件:
- 一行20字程度を目安にする。用件が収まらない場合は、意味を変えずに少し長い案を出し、その理由を別記する
- 最大3案
- 一行ずつ
- 接続詞や口癖を毎案へ無理に入れない
- 入力にない出来事や関係を確定情報として足さない。足りない条件は確認事項として分ける
- 完成した会話文にはせず、採用は作者が決める
セリフ候補が合わないときの直し方
- 状態:範囲が広すぎる。例:会話シーンを書いてください。問題:どの一言を直したいかが分からない。直し方:迷っている一言と、伝えたい用件を指定する
- 状態:語尾だけ指定。例:アキトっぽく話して。問題:キャラの差が薄い。直し方:語尾・接続詞・沈黙を渡す
- 状態:採用理由なし。例:AI案をそのまま貼る。問題:作者の判断が残らない。直し方:採用した理由を一文で書く
Practice
セリフ修正ワークに、比較する2案と採用理由を残す
最大3つの候補から比較したい2案を選び、ワークに置きます。片方を元のセリフや自分の案にしても構いません。用件が変わった箇所や、その人物なら言わない言葉に印を付け、必要な部分だけ直します。
「採用するセリフ」欄には一文と理由を残します。合う案がない場合は「見送り」と書き、その理由と次に渡す条件を記録してください。三案のどれかを必ず選ぶ必要はありません。
実践ワーク
セリフ修正ワークを1枚にまとめる
相手・用件・場面を添え、比較する2案を並べます。採用するセリフと理由を残し、合う案がなければ見送りと次の条件を書きます。
三軸を渡しても、人物の声は自動では生まれない
語尾・接続詞・沈黙は、候補を比較するための簡易な三軸です。人物の声は、相手との関係、場面の目的、言うか伏せるかを選んだ本音でも変わります。「うん」「分かった」のような短い返事が、複数の人物で同じになることもあります。一文だけで話者を当てられるかより、前後の会話で意味と口調が合うかを見ましょう。
- 全員の声が似たまま:キャラクターの話し方・口調の決め方で、言う言葉だけでなく言わない言葉と相手別の変化を決める
- セリフは違うのに会話が動かない:会話文の書き方で、用件と欲しい反応を決め、一言への返事を組み直す
- 候補は使えそうだが、自分の文に戻せない:AI文章を自分らしくリライトする方法で、残す意図と捨てる表現を分ける
- 未発表原稿や実在人物の私的情報を含む:固有情報を外した短い要約で試し、利用サービスの入力データの扱いを確認できないなら送らない
- 公募・投稿・商業利用へ進む:生成AIの利用可否や申告方法は投稿先ごとに確認し、応募時点の公式要項を優先する
今日できたもの
- この記事で作ったもの
- セリフ修正ワーク
- 次に育てる場所
- 用件や人物の口調から外れた箇所を見つけ、採否と理由を残す欄
- 次の行動
- 候補を前後の会話に戻して読み、必要な修正か、次に渡す条件を一つ決める
ソウマ
短くするだけじゃなくて、この場面では迷っている間も残せるんだな。相手への呼びかけを足した理由も書けた。
ミラ
はい。元の意味を保ったまま、聞かせたい調子を選べました。返答まで続けて読んで確かめましょう。
アキト
口調と用件を確かめたら、前後に戻せ。そこでも自然なら採用だ。
おつかれさまでした
セリフ候補を本人の声に戻せた!
口調の三軸と、相手・用件・前後を候補の比較に使いました。採用する一文と理由、または見送る理由を残し、次に試す修正や条件を一つ決めてください。
チェックすると、マイノートに読んだ記録が残ります。
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