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テーマって言われると、『愛とは』とか『生きる意味』みたいな大きい言葉しか浮かばない。
コトハ
気になる場面から考えて構いません。問いにするのも、短い考えとして置くのも方法の一つです。
アキト
まず本文を読もう。何が書いてあり、そこから何を考えたのかを分けられる。
Theme
物語のテーマとは|題材や出来事との違いを知る
物語のテーマは、作品を通して考えられる中心的な意味や考えです。「何が起きるか」という出来事の筋とは、見るところが違います。「友情」「制作」のように扱うものを挙げるだけでは、そこで何を考えたいのかが、まだ広いままの場合もあります。
テーマを先に決めて書く方法も、書いた本文を読み返して見つける方法もあります。迷ったときは、気になることを仮の問いにすると、どの場面と関係があるか考えられます。ただし、問いにすること自体がテーマの定義ではありません。
| 書き方 | この例で置くもの | 役割 |
|---|---|---|
| 題材・扱うもの | 制作、絵、習作ノート | 何についての話かを挙げる |
| 仮の問い | 完成品とともに、作る途中を見せることには、どんな意味があるか。 | その作品で考えたいことを問いにする方法 |
| 作者の仮の考え | 完成作と試行を一緒に見せることで、制作を伝えたい | 制作時の狙い。本文で実現済みとは限らない |
この三つは、同じ内容の言い換えではありません。題材は扱う範囲、問いは考える手がかり、仮の考えは作者の狙いとして使っています。大きな言葉を避ける決まりも、結論を書いてはいけない決まりもありません。
テーマは、人物の選択だけでなく、描写、語り、会話、繰り返し現れる物や状況などからも考えられます。出来事とその意味を区別する考え方は、OpenStaxの文学分析の解説も参考にしています。本稿では、自作の短い本文に戻れる問いを試します。
Answers
テーマの見つけ方|同じ本文から二つの問いを比べる
感情から物語を作る記事の自作教材**『習作ノート・主題メモv1』**を、そのまま使います。26歳の芽衣が、完成した絵と制作途中のノートを持っている場面です。ここでは新しい出来事を足さず、同じ四段落から何を考えられるか比べます。
1.先に、実際の四段落を読む
芽衣は、完成した絵を展示台に立てた。鞄には、その絵を描くまでに使った習作ノートが入っていた。
ノートの角が見えた。完成した絵だけでは、何度も描き直した跡は見えない。それが悔しかった。
芽衣はノートを取り出し、受付の人に差し出した。「これも絵の横に置いていいですか」
受付の人はノートを開いた。「このページは、どの絵の下書きですか」
書かれているのは、完成した絵には試行の跡が見えず悔しいこと、ノートを置けるか尋ねたこと、相手がページについて質問したことです。ノートを置く許可が出た、展示した、観客が喜んだ、というところまでは書いていません。
2.同じ本文から、二つの問いを置く
| 候補 | 仮の問い | 本文とのつながり | 本稿での扱い |
|---|---|---|---|
| A:作る途中を見せる意味 | 完成品とともに、作る途中を見せることには、どんな意味があるか。 | 描き直した跡を見せたい気持ちと、ノートを差し出す動作 | 作者が今回残す関心として採用 |
| B:理解されるために伝える範囲 | 誰かに理解されたいとき、どこまで自分から伝えるか。 | 自分からノートを出して相談し、相手が質問するやり取り | 本文から考えられる別の解釈として保留 |
Aは制作の過程に注目し、Bは自分から何を伝えるかに注目しています。どちらも本文を読む手がかりになります。本稿の作者は、完成作からは見えない試行を残したいのでAを選びます。Bが誤りだと確定したわけではありません。
3.選んだ問いと、まだない続きを分ける
Aを残しても、作品全体のテーマが確定したとは限りません。今後、ノートを置けるかの話を続けるのか、制作の記録そのものに焦点を当てるのかで、読み返す箇所も変わります。今回は続きの本文をまだ書いていません。
受付の人は質問していますが、制作にどんな信念を持つかは分かりません。テーマを比べるためだけに敵や別の脇役を増やしたり、この人に反対意見を持たせたりする必要はありません。登場人物の異なる考えを描きたい場合は、葛藤から物語を作る方法へ進めます。
ソウマ
『途中を見せる意味』にしたのは、作者がそこを考えたいからなんだね。本文の唯一の正解というわけじゃない。
アキト
そうだ。ノートを差し出したところには戻れる。展示が成功したという答えまで、先に決めなくていい。
Specific
テーマをAIや読み手に相談するときは、本文と解釈を分ける
AIや読み手に相談するときは、どの版のどこまでを読んでもらうかをそろえます。作者の狙いだけを渡して、その狙いが本文に表れていると判定してもらうのでは、本文とのずれを確かめられません。
| 確認するもの | 今回の状態 | 残し方 |
|---|---|---|
| 作者の狙い | 完成した絵だけでなく、試行の跡に目を向けたい | 制作メモとして保存する |
| 本文にあること | 芽衣がノートを差し出し、受付の人がページについて尋ねる | 許可や展示の実現、観客の評価は未記述 |
| 読み手の感想 | 今回は、初見の読者にはまだ依頼していない | 感想を得たら、読んだ範囲と根拠の箇所を残す |
人に読んでもらう場合は、感想を聞いてよいか確かめたうえで、「どこが気になったか」「何についての場面だと読んだか」「そう思った箇所はどこか」と聞けます。一人の感想が作者の言葉に近くても、すべての読者に伝わった証明にはなりません。違う答えだった場合も、選択場面が不足しているとすぐには決めず、読んだ範囲や根拠を確かめます。
もったいない相談例
この物語の正しいテーマを決め、主人公・敵・脇役に違う答えを持たせて完成させてください。
よい相談例
本文から考えられるテーマの候補を、作者の狙いと分けて整理してください。
作品名・版・読む範囲:_____
本文(未執筆ならその旨と設計メモ):_____
題材と、作者が気になっていること:_____
今の仮の問い・考え(未定でも可):_____
候補を比べるときに残したいこと:_____
未記述・未定として残すこと:_____
今回してほしい確認:_____
候補ごとに、根拠になる本文の語句や動作を示してください。
問いの形は一つの方法です。考えを短く述べる形や、まだ決めない案も認めてください。
本文にない敵・脇役・結末・展示許可・観客の評価を補わないでください。
作者の狙い、本文の記述、読み手としての解釈を区別してください。
候補は作品全体の唯一のテーマや、読者に伝わった証明にはしないでください。
判断できない箇所と次に読む場所を残し、採用の判断は作者に返してください。Practice
テーマメモに、原文の根拠・仮の問い・次の確認を残す
題材、原文の場所、仮の問いや考え、比べた解釈をまとめます。すでにある人物別の答え欄も使えますが、敵や脇役がいない作品では空欄にできます。結末が未定なら、そのまま残してください。
実践ワーク
本文に戻れるテーマメモを保存する
原文の版と範囲、題材、仮の問い、解釈の候補と判断を残します。人物の答えや結末は、使う場合だけ記入できます。
問いを置いたあと、どこへ戻るか
今回の例では、Aの問いを選んだ理由を残し、ノートを差し出す動作と受付の質問を読み返します。続きの出来事は、まだ未定です。人物の気持ちから新しい行動を考えたい場合は感情から物語を作る方法、人物の役割を検討したい場合は脇役の役割を使えます。
書き終えた作品なら、物語を書いた後の振り返り方で実際に残った場面を見直せます。最初のテーマに合わせるためだけに、気に入っている場面を削る必要はありません。直す箇所が決まったら、推敲の基本で目的と修正の範囲をそろえましょう。
この例で残したもの
- 仮の問い
- 完成品とともに、作る途中を見せることには、どんな意味があるか。
- 根拠と判断
- 試行の跡を見せたい気持ちとノートを差し出す動作。作者の関心からAを選び、Bも別の解釈として残した
- 次の確認
- 差し出す動作と受付の質問を読み返す。許可や展示後の反応は未記述
ソウマ
題材は制作で、僕が残したいのは途中を見せる意味。問いと本文を別々に保存しておくよ。
コトハ
原文に戻れる形になりましたね。問いをまだ選べない場合は、二案のまま残して構いません。
アキト
次に本文が増えたら、また読もう。最初の問いだけに合わせて、違う読み方を消さなくていい。
おつかれさまでした
仮の問いから、本文へ戻ろう
題材、本文の記述、仮の問いと作者の関心を分けました。次は、問いの根拠にした箇所を読み返し、続きが増えたら解釈も見直せます。
チェックすると、マイノートに読んだ記録が残ります。
小さな物語
この記事とつながる小さな物語
物語の種を捨てずに残すことを、コトハたちの短い場面として読めます。 記事の理解に必須ではありません。少し余韻を見たいときだけ開いてください。

記憶は売るものではなく分けて持つもの、というテーマを回収しています。
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