アイデアを見つける

怒り・後悔を種にする

感情から物語のテーマを決める方法

感情から望みの創作仮説を考え、人物の場面へ移す。本文に書いた行動と主題質問を残し、答えや他者評価が未定であることも分ける。

この記事の結論

感情から小説のテーマを考えるときは、人物の望みと場面を試し、作品で考えていきたい問いを探せます。悔しさを例に、創作上の仮説、実際の本文、まだ答えのない主題質問を分けて残します。

コトハ ソウマ ミラ アキト
難易度
初心者
読了時間
14分
公開日
最終更新日

この記事でわかること

  • 感情と、望みの創作仮説を分けられる
  • 人物の望みを、具体的な場面で試せる
  • 本文と主題質問、未定の答えを残せる
#感情#テーマ#主人公

ソウマ

悔しい、という気持ちから物語を書きたい。テーマは、どう考えればいい?

コトハ

その人物に何を望ませるか、創作の候補を出してみましょう。場面にすると、考えたい問いも探せます。

アキト

今回は、その望みを持つ人物が、何を試すかを書いてみよう。

01

Emotion

感情から小説のテーマを探す:望みと主題質問を分ける

感情は今回人物へ置く気持ち、望みは創作の仮説、主題質問は作品で考える入口。感情の診断や案の数を必須にしない。

感情から小説のテーマを決めるときは、その感情を持つ人物について、作品で何を考えたいかを探す方法があります。「悔しい」「憧れる」といった言葉を入口に、望みの仮説、人物が取る行動、そこから考えたい問いを並べます。

感情名だけでテーマが一つに決まるわけではありません。たとえば「悔しい」から、「作る過程も見せたい」「次は自分で題材を選びたい」「完成しなくても続けたい」という別々の物語を考えられます。これらは創作の候補で、誰かの感情の正解を当てるものではありません。

感情・望み・主題質問を区別する

  • 感情:人物にどんな気持ちを持たせるか。今回は「悔しい」。
  • 望みの仮説:その人物が、何を求めていることにするか。
  • 主題質問:人物の場面を通して、作品で考えていきたいこと。

主題質問は、テーマを探すための入口です。最初から作者の考えを一文で置く方法も、本文を書いてからテーマを読み取る方法もあります。この練習では、まだ結論を固定せず、問いを残します。

02

Transfer

望みを人物の場面へ移し、物語で考える問いを作る

芽衣は制作過程を見せたくて、習作ノートを出し、完成絵の横へ置く許可を求める。相手はページを尋ねるが、設置許可や展示後の評価は未定。

ここからは、実体験の採録ではない独立した教材「習作ノート・主題メモv1」を使います。架空人物の芽衣は26歳。展示会へ、自分が完成させた絵を持ってきました。制作中の習作は、まだ展示していません。 作者は「完成絵だけでは、描き直した過程が見えず悔しい」という気持ちを、今回の芽衣に持たせます。

同じ感情から、違う望みと場面を考える

望みの仮説場面の候補考えたい問い
過程も見せたい自作の習作ノートを、完成絵の横へ置けるか相談する。完成品とともに、作る途中を見せることには、どんな意味があるか。
次の制作を自分で選びたい依頼された題材と、自分が描きたい題材を並べて選ぶ。期待に応えることと、自分で選ぶことをどう両立するか。
完成しない習作も続けたい展示に出さない一冊へ、次の日も描き足す。完成や発表を目指さない制作を、なぜ続けたいのか。

この表は、同じ感情ラベルから広げた別々の案です。次の制作を選ぶ場面と、習作を続ける場面は、まだ書いていません。今回は一行目の「過程も見せたい」を選びます。

一案を、四段落の本文にする

芽衣は、完成した絵を展示台に立てた。鞄には、その絵を描くまでに使った習作ノートが入っていた。

ノートの角が見えた。完成した絵だけでは、何度も描き直した跡は見えない。それが悔しかった。

芽衣はノートを取り出し、受付の人に差し出した。「これも絵の横に置いていいですか」

受付の人はノートを開いた。「このページは、どの絵の下書きですか」

分けることこの例の内容今の到達点
作者が置く感情完成絵だけでは描き直した跡が見えず、悔しい。この人物のこの場面の設定。すべての悔しさの原因ではない。
選んだ望み完成までの過程も見せたい。三つの創作仮説のうち、今回の本文へ採った一案。
本文の行動習作ノートを出し、絵の横へ置いていいか相談する。許可を求めた。実際に展示したとはまだ書かない。
相手の反応ページを開き、どの絵の下書きか尋ねる。関心を向けたやり取りはあるが、設置の許可や評価は未定。

二段落目は、悔しさを直接書いています。感情名をすべて削って行動に置き換える練習ではありません。三段落目の相談によって、芽衣が何を見せたいかを、相手とのやり取りへ移しています。

場面から、作品で考える問いを残す

今回は「完成品とともに、作る途中を見せることには、どんな意味があるか」を主題質問にします。四段落では、相談と質問が交わされたところまでです。習作を展示できたか、人にどう受け取られたかはまだ書いていないので、問いへの答えも決まっていません。

続きで、芽衣がどのページを見せるか、相手に何を伝えるかを考えられます。そこから問いを変えても構いません。一つの行動だけで、作品全体のテーマが証明されたことにはしません。

ソウマ

ノートを出したから、努力が認められた、とはまだ言えないんだな。

アキト

今は置いていいか相談したところだ。相手の許可も、展示後の反応も、これから決められる。

自分の経験の事実をどこまで残すかは経験を物語の種にする方法、困りごとから選択を作る手順は悩みから物語を作る方法、主題の捉え方全般は物語のテーマとはへ進めます。

03

AI Partner

AIには感情・望み・本文を渡し、相談する範囲を決める

AIには創作の感情・望み・場面条件と本文を渡す。未記述の成功や許可を足さず、別案の変更点と主題質問の未定を分けて返してもらう。

AIへ渡すのは、今回使う感情と望みの創作仮説、人物や場面の条件です。元にした私的な出来事を詳しく伝えなくても、架空の設定だけで相談できます。自分のノートで比較する場合も、同じ欄を使えます。

「別の状況を考える」「今の本文と主題質問を照らす」など、頼む範囲を指定します。感情が人物の本当の気持ちだと断定されていないか、相談しただけの行動が成功へ飛んでいないかを、本文へ戻って確かめます。

もったいない相談例

この悔しさの本当の原因を決め、主人公が認められる結末まで作ってください。

よい相談例

作品名・版と、今回の範囲:_____ 扱いたい感情(作者設定か、本文の記述かも):_____ 望みの仮説と、今回選んだ案:_____ 架空人物・場所・今回の条件:_____ 実際に書いた本文(未執筆ならなし):_____ 主題質問の候補と、まだ決めていない答え:_____ 今回頼むこと・足さない設定:_____ 感情名から、本人や作者の本当の心理を診断しないでください。 望みの案は創作上の仮説として扱い、本文に書いた行動と作者設定を分けてください。 本文がある場合、感情・望み・行動・相手の反応を、対応する箇所とともに整理してください。書かれていない許可や成功を足さないでください。 別の状況を頼んだ場合は、変える人物・場所・選択を明示し、採用前の候補として出してください。案の数は今回の依頼に合わせてください。 主題質問への最終回答や、作品全体のメッセージを勝手に決めないでください。独白や感情名を残す表現も、欠点と決めつけないでください。 採用・保持・保留は作者が選びます。

感情から結末へ、飛ばしていないか確かめる

この例で「芽衣は努力を認められ、悔しさを乗り越えた」という案が出ても、今の四段落にはその結果がありません。続きの候補として考えるなら、どんな場面で何が起きるかを別に作ります。

また、怒りを述べる場面や、後悔を独白する本文も使えます。直接気持ちを書いたことだけを欠点とせず、今回の作品で見せたいことに合うかを判断します。

04

Practice

感情変換メモへ、本文と主題質問、未定の点を残す

三つの望みのうち過程を見せたい案を本文へ採用。四段落と主題質問を残し、展示許可や反応、次の返答は未定として保存できる。

感情変換メモには、感情、望みの仮説、選んだ人物と場面、現在の本文、主題質問を残します。問いがまだ言葉にならない段階なら、そこを空けて保存できます。

実践ワーク

感情変換メモを1枚にまとめる

感情と望みの創作仮説を分け、人物・状況・行動・本文・主題質問を保存します。採用した案と、まだ決めていないことも残せます。

仮説

感情と、人物に持たせる望みを分ける。

本文

人物の行動と、まだ書いていない結果を分ける。

問い

主題質問と未定の答え、次の行動を残す。

生成される実践メモ

入力すると、この記事のワーク結果がノートに貼れる形でここにまとまります。
作品名・版・今回の範囲: ____ 扱いたい感情・どこに書いたか: ____ 望みの創作仮説(数は任意): ____ 今回選んだ望み・未定の点: ____ 今回の人物・設定: ____ 望みを試す場面・条件: ____ 本文の行動・相手の反応・未決: ____ 現在の本文(未執筆なら空欄可): ____ 作品で考えたい主題質問(未定可): ____ 採用・保持・保留と、その理由: ____ 次に書く・見直すこと: ____

全部埋めなくて大丈夫。1行だけでも保存できます。

マイノートで見る

この記事の保存案:0件

未保存。この内容はこの端末のブラウザに保存されます。

習作ノートの一案と、未定の点を残す

  • 感情:悔しい。今回の芽衣に作者が置いた気持ち。
  • 望みの候補:過程も見せたい/次の制作を自分で選びたい/完成しない習作も続けたい。
  • 採用した案:完成絵だけでなく、制作中の試みも見せたい。
  • 人物と場面:芽衣26歳。完成絵を展示台へ置き、鞄から習作ノートを出す。
  • 本文の到達点:置いていいか相談し、相手がページについて尋ねる。設置許可や展示後の反応は未定。
  • 主題質問:完成品とともに、作る途中を見せることには、どんな意味があるか。
  • 次に考えること:芽衣がどのページを指し、何と答えるか。続きはまだ書いていない。

今回は一案を本文にしましたが、ほかの二案も保持できます。別案へ移るなら、現在の本文を残した上で、人物の望みや場面が変わった版として試します。

今日できたもの

この記事で作ったもの
望みの三案、本文四段落、主題質問を残した感情変換メモ
次に育てる場所
芽衣がページについて答える場面、または別の望みを試す版
次の行動
扱いたい感情から望みを仮置きし、人物が試す行動を一つ考える

ソウマ

悔しさの正解を当てるのではなくて、書きたい望みを選んだんだな。

コトハ

はい。問いの答えがまだ出ていなくても、いまの本文と一緒に残せます。

アキト

次は芽衣の返答だ。その一文を書いてから、問いとのつながりを見直そう。

おつかれさまでした

感情から考えた場面と、主題質問を残せた!

悔しさから望みの三案を考え、習作ノートを見せたい人物の四段落と主題質問を残しました。次は芽衣の返答を考え、問いとのつながりを見直せます。

チェックすると、マイノートに読んだ記録が残ります。

要約画像

100%

+で拡大し、マウスや指でドラッグして移動。指2本でも拡大できます。