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小さな困りごとからでも、物語の場面を作れるかな。
アキト
何をしたいかと、何が妨げているかを分けよう。取れる行動を考えられる。
コトハ
自分の体験を書かなくても、最初から架空の人物で試せますよ。
Idea Field
悩みから物語を作るために、望みと妨げを分ける
悩みから物語を作るときは、人物が何を望み、何が妨げになり、次にどんな行動を取れるかに分ける方法があります。大きな事件に変えなくても、言い出しにくいことや、どう扱うか迷う物から場面を作れます。
自分の体験を使う必要はありません。ここでは最初から架空の困りごとを用意し、行動の候補へ分ける練習をします。日記の形で書く作品や、困りごとを解決して終える作品も選べます。
借りた地図の角を破いた、という困りごと
独立した教材「借りた地図・困りごとメモv1」です。梢は24歳。友人の結から借りた紙の地図を使い、右下の角を自分で破いてしまいました。今日の午後三時に返す約束があります。
梢は、地図を返すときに、破いた状態を伝えてその後の扱いを相談したいと考えています。ただ、どう話せばよいかはまだ決めていません。地図が使えなくなったことや、結が怒ることまでは、この設定で決めていません。
| 分けること | 今回の設定 | 注意する違い |
|---|---|---|
| 望み | 借りた地図を返し、角を破いたことを伝えて、その後の扱いを相談したい。 | 返すこと、伝えること、相談することを分ける。 |
| 妨げ | 友人の結へ、どう話すかまだ決められない。 | 相手が必ず怒る、と分かっているわけではない。 |
| 使える手段 | 午後三時に会って話す、先にメッセージを送る。 | ほかの行動を考えてもよい。二択に限定しない。 |
| 未定のこと | 結の返答、地図の扱い、修理や代わりの物が必要か。 | 起きた結果や確定した負担としては扱わない。 |
午後三時は、今回の作者設定です。すべての悩みに期限が必要なわけではありません。また、「破いた状態を伝えたい」という望みを、「必ず相手に許されたい」という別の望みへ置き換えずに考えます。
Transfer
借りた地図の困りごとから、行動候補と本文を作る
行動の候補を出したら、その人物が引き受けることと、まだ起きるか分からない結果を分けます。ここでは、対面で話すAと、先に文を送るBを比べます。
行動A・Bと、負担・未定の結果を並べる
| 候補 | 何をするか | 本人が引き受けること | まだ分からないこと |
|---|---|---|---|
| A:会ったときに話す | 三時に地図を見せ、破いたことを伝える。 | 対面で説明する言葉を決め、言い出す。 | 結の反応、その後の扱い。会う前の迷いがなくなるとは限らない。 |
| B:先に文で伝える | 破いたことと、会ったときに相談したいことを送る。 | 文を決め、自分の失敗を先に伝える。 | 返事がいつ来るか、どう受け取られるか、その後の扱い。 |
この例の負担は、言葉を決めて失敗を伝えることです。「拒絶される」「友情を失う」は確定した結果ではありません。そうなる可能性を物語に加えるなら、別の作者設定や後の本文で扱います。
二案は比較のための候補です。返却日時を相談する、先に地図の状態だけ知らせる、といった案も考えられます。日時を変える案なら、相手との相談が必要な条件として分け、変更済みにはしません。
Bのメッセージを送る場面を、四段落で書く
梢は、借りた地図を机に広げた。右下の角に、小さな裂け目があった。返す約束は、今日の午後三時だった。
結にどう話すか、まだ決められなかった。梢は裂け目を指で押さえ、手を離した。
梢は携帯電話を取り、「借りた地図の角を破いてしまった。三時に持っていくとき、どうするか相談したい」と打った。
文を読み返して、送信した。地図は机の上に広げたままだった。
梢は、どう話すか決められない状態から、先に文を送る行動へ進みました。ただし、返却や相談が終わったわけではありません。 地図は机の上にあり、結からの返答もまだ書かれていません。
この四段落では、困りごとをすべて解く代わりに、連絡するところまでを書いています。続きで解決を描いても、迷いが残る形にしても構いません。
困りごとから場面を作る4手順
- 望む状態を書く。 返す、伝える、相談するなど、したいことを具体的にします。
- 妨げを分ける。 物理的にできないこと、分からないこと、言い出せないことを区別します。
- 行動と負担を並べる。 何を引き受けるかと、起きるか不明な結果を混ぜずに考えます。
- 一案を短い本文にする。 行動がどこまで進んだかを読み、次に書くことを残します。
ソウマ
送信はできた。でも、返したことにも、許されたことにもなっていない。
アキト
その通りだ。次に書くなら、返事を待つ場面か、会って話す場面かを選べる。
感情から問いを探す場合は感情からテーマを決める方法、二者の希望を並べる場合は対立から物語を作る方法、実体験のどこを使うか整理する場合は経験を物語の種にする方法へ進めます。
AI Partner
AIに悩みの場面を相談するときは、本文と未定を渡す
AIに相談するときは、架空人物の望み、妨げ、行動候補、現在の本文を渡します。本人の事情を詳しく話さなくても、創作の設定だけで比較できます。自分のメモで照合する場合も、同じ欄を使えます。
今回は「AとBの負担がどこにあるか」「本文で実行したのはどこまでか」を確かめます。相手の反応が必要なら、今は未定と明示して、続きの候補として扱います。
もったいない相談例
この困りごとは、どちらを選んでも大切なものを失う二択にして、感動的に解決してください。
よい相談例
作品名・版と、今回の範囲:_____
架空人物の望み・達成したいこと:_____
妨げと、作者が置いた場面の条件:_____
行動候補と、それぞれで引き受ける負担:_____
実際に書いた本文(未執筆ならなし):_____
まだ分からない反応や結果:_____
今回確かめたいこと・足さない設定:_____
望み、妨げ、行動候補、本文で実行した行動を分けてください。
負担として設定したことと、起きるか不明な結果を分け、根拠になる本文や作者条件を示してください。
二択、双方の損失、悲劇的な結果、期限を必須にしないでください。別の行動が可能なら、必要な条件とともに候補として示してください。
相手の怒り、拒絶、許しや、返却・修復・解決を、本文にないまま確定させないでください。
実在人物や作者の事情を推測しないでください。今回は架空の教材として扱います。
採用・保持・保留は作者が選びます。続きの本文は、求めた場合だけ書いてください。相手の反応を、本文へ先回りしていないか
「梢は送信して安心し、結も許した」という説明は、今の四段落からは言えません。安心する描写も返信も、まだありません。続きとして採用したいなら、新しく書く場面の案へ移します。
逆に、きれいに解決する結末だから弱いとも限りません。今回の本文をどこまで進めたいかに合わせて、解決、継続、保留の形を選べます。
Practice
悩み変換表へ、行動・本文・未定の結果を保存する
悩み変換表には、発想源、人物の望み、妨げ、行動候補と負担、現在の本文を残します。自分の悩みを書く欄は任意です。架空の困りごとだけで始めても、保存できます。
実践ワーク
悩み変換表を1枚にまとめる
望み・妨げ・行動候補・負担を分け、本文の到達点と未定の結果を保存します。実体験の入力や、二案すべての記入は必須ではありません。
地図を返す前の行動と、未定の返答を残す
- 発想源:架空の「借りた物を傷め、どう伝えるか迷う」という困りごと。
- 人物と望み:梢24歳。地図を返し、破いた状態を伝えてその後の扱いを相談したい。
- 妨げ:結にどう話すか、まだ決められない。
- 候補:Aは会ったときに話す。Bは先に文で伝える。
- 今回の本文:Bを選び、破いたことと相談したいことを送信した。
- 未定:結の返答、返却、その後の地図の扱い。修理や代わりの物が必要かも決めていない。
- 次の作業:返答を待つ場面か、三時に会う場面かを選ぶ。どちらもまだ書いていない。
Aも候補として残せます。Aの本文を試すなら、送信したBの続きとせず、違う行動を選んだ版として保存します。
今日できたもの
- この記事で作ったもの
- 望み・妨げ・行動候補と、送信までの本文を残した悩み変換表
- 次に育てる場所
- 返信を待つ場面、または三時に会う場面
- 次の行動
- 架空の困りごとを一つ置き、人物が望む状態と取れる行動を分ける
ソウマ
失うものを無理に増やすより、何を伝えたいかが見えてきた。
コトハ
自分の事情を使わなくても、梢の場面を作れましたね。
ミラ
次の結果を決める前に、送信までの本文と未定の点を残しておきましょう。
おつかれさまでした
困りごとから、行動の本文を残せた!
借りた地図の困りごとを、望み・妨げ・行動と負担へ分け、送信までの四段落を作りました。未定の返答や返却を残し、次の場面を選べます。
チェックすると、マイノートに読んだ記録が残ります。
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