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もし雨で手書きの文字が光るなら、店先の札はどう見えるかな。
ミラ
その出発点から考えてみましょう。印刷文字はどうなるかなど、追加した条件は別に残せます。
アキト
今回は、札に触れる人物の動作を一つ書いてみよう。全部の制度を決める前に場面を試せる。
Idea Field
『もしも』から考える最初の条件と、追加した仮定を分ける
「もしも」からストーリーを考えるときは、変えてみたい条件を置き、それに触れる人物の動作を一つ書いてみます。 最初は一つの条件に注目すると、何を追加したかを見直しやすくなります。ただし、物語全体を一つの仮定だけで作る決まりではありません。
今回の出発点は、**「もし、雨に濡れた手書き文字が淡く光るなら」**です。架空の店先を舞台に、掲示を片付ける人物から考えます。実際に起きる現象の説明ではありません。
| 分けるもの | 今回の内容 | 扱い |
|---|---|---|
| 変える出発点 | 雨に濡れた手書き文字が淡く光る | 今回の『もしも』として置いた条件 |
| 今回の補足 | 印刷した文字は光らない | 出発点だけから自動で決まることではなく、作者が追加した条件 |
| 今はそのまま扱うところ | 凪は店先の紙の掲示を片付ける。雨のある夕方の店先を見る | この場面に必要な範囲を仮置きする |
| まだ決めないこと | 光の持続時間、文字が乾いた後、光の届く距離、複写、制度や商売への広がり | 未設定。都合よく使えることにしない |
「手書きの文字が光る」だけでは、印刷した文字がどうなるかまでは決まっていません。ここでは「印刷文字は光らない」を別に追加しました。思いついた補足は消さなくても構いません。最初の条件から当然に出た結果として扱わず、作者が足した条件として残します。
Seed to Story
『もしも』をストーリーにする|条件に触れる人物の動作を書く
1.影響を考える観点を、必要な分だけ選ぶ
同じ条件でも、店の掲示、道を示す札、誰かからの手紙など、使う場所を変えれば問いも変わります。まずは、今回の紙と店先で考えてみましょう。
| 観点 | 考えてみる問い | 今回の状態 |
|---|---|---|
| ルール | 光る掲示の使い方に、どんな決まりを置くか | 制度はまだ作っていない。最初の場面には不要 |
| 資源・道具 | 夜の表示に使うなら、どれくらい明るさが要るか | 読める距離や明るさは未設定。役立つと決める前に条件を考える |
| 関係 | ほかの人とこの札を見たら、何を話すか | 相手もやり取りも未設定。今回は凪一人の観察を使う |
この三方向は、必ず起きる社会の変化を予測した表ではありません。作者が次に検討できる問いです。今回は制度や商売を作り込まず、手書きと印刷の違いに気づく人物を置きます。
2.条件に触れる人物の動作を書く
自作教材**『雨の文字・もしも案v1』**です。凪は24歳で、架空の店の掲示を片付けています。年齢と役割は作者の設定で、以下の三段落が今回の本文です。
店先の片付けをしていた凪は、雨に濡れた手書きの札を持ち上げた。「本日終了」の文字が、淡く光っていた。
隣の印刷したポスターにも雨粒がついていたが、文字は黒いままだった。凪は二枚を並べ、札の裏へ手を回した。
裏面には何も書いていなかった。凪は札を軒下の机に置き、光る文字をもう一度見た。
凪は札を裏返してから、机に置いて見直しています。大きな決断をしたり、光る原因を解明したりするところまでは書いていません。観察から場面を始めることもできます。 そのあと誰かへ見せるか、試すことを増やすかは、次の案として考えられます。
3.どの条件が本文に出たかを見る
| 本文の箇所 | 今回示したもの | まだ示していないこと |
|---|---|---|
| 手書きの札が光る | 変える出発点を、見える様子にした | いつまで光るかは未設定。この三段落は夕方の観察まで |
| 印刷ポスターは黒いまま | 作者が足した補足条件を並べて見せた | 印刷物が光らないのは、必然の結果ではなく今回の設定 |
| 札を裏返し、机へ置いて見る | 凪の観察する動作を場面にした | 原因の解明、乾いた後の変化、重要な決断は書いていない |
本文では、雨に濡れた札が光るところだけを示しました。いつまで光るのかは未定です。続きで持続時間を使いたくなったら、必要な条件を作者が決めて、どこで見せるか考えられます。
ソウマ
印刷文字が光らないのは、最初の条件から必ず決まることじゃなく、あとで足した設定なんだね。
ミラ
そうです。本文では、その違いを並べて見せました。翌朝の様子はまだ書いていない、と分けられます。
AI Partner
AIと『もしも』の案を比べ、必要な追加条件も残す
条件からの影響と、新しい仮定を分けてもらう
AIには、出発点、追加した条件、まだ決めていないこと、今ある本文を渡します。「この設定から必ずどうなるか」と決めてもらうより、今の条件で試せる案と、追加の設定が必要な案を比べましょう。
たとえば「光る札を遠くの道案内に使う」という案には、どこまで見えるかという条件が必要です。「暗い場所で手に持って観察する」という案なら、別の確認の仕方になります。どちらも、実際に役立った結果を書いたわけではありません。
もったいない相談例
この設定から社会に必ず起きる変化を三つ出し、主人公に最も劇的な決断をさせてください。
よい相談例
「もしも」の条件から、場面の案を考える相談です。
材料名・版・今回見る範囲:_____
変える出発点:_____
今は変えずに扱う前提:_____
作者が追加した条件:_____
まだ決めていないこと:_____
対象の人物と、今ある本文(未執筆でも可):_____
今回比べたいこと:_____
条件から言えることと、追加の仮定が要る案を分けてください。
新しい技術や制度、例外を提案した場合は、追加条件として明記してください。
ルール・資源・関係は必要な観点だけを使い、全部を一案ずつ埋めないでください。
最初の場面は、決断だけでなく観察や問いかけから始めても構いません。
必ず対立・代償・期限を足すことや、案を一律に順位付けすることはしないでください。
本文にない結果は未描写として残し、今回の採用は作者に返してください。案を採るときは、増えた条件も一緒に残す
新しい技術、決まり、人物を足すこと自体が悪いわけではありません。採用したら条件表へ追記し、どの場面に必要になったかを残します。今回は見ないものなら、保留にできます。
作品全体の設定へ広げるときは世界観の作り方で、今使う条件と後で考える条件を分けられます。人物同士の望みがぶつかる案を試したい場合は対立から物語を作る方法へ進めます。対立を作らず、観察する場面のまま続けても構いません。
Practice
もしも質問リストに、条件・動作・本文と未定を残す
出発点、追加した条件、未定のこと、対象の人物と試した本文を残します。ルール・資源・関係の三欄は全部を使わなくてもよく、まだ本文がない段階でも保存できます。
実践ワーク
もしもの条件と、試した場面を保存する
変える出発点、変えずに扱う前提、追加条件、必要な影響の観点、人物の動作と本文、判断を残します。観察から始まる場面や未定も保存できます。
次は、気になる問いを一つ試せる
この例の続きなら、「雨の当たらない場所へ置いた札は、乾いても光るか」が次の問いになります。これは現在の条件表では未定です。続きに必要なら作者が決めてから、観察する動作を書けます。
問いが出ないときは、無理に代償や期限を足さず、その人物に何を見せたいか、いま書いた動作をもう一度読んでみましょう。別の発想の入口へ戻りたい場合は物語のアイデアの出し方、人物の気持ちから考えたい場合は感情から物語を考える方法を使えます。
この例で残したもの
- 出発点と補足
- 雨に濡れた手書き文字は淡く光る。印刷文字は光らない、と別に追加した
- 書いた場面
- 凪が二枚を並べ、札の裏を見て、軒下の机へ置く三段落
- 未定の問い
- 乾いた後の光り方や、見える距離。続きに必要になったら決める
ソウマ
今回は、札を見て裏返すところまでにした。大きな決断がなくても、条件に触れる場面は書けたね。
コトハ
出発点と補足を分けたので、次の設定を足すときも戻れます。使っていない観点は空いたままで大丈夫です。
アキト
次に使う条件が決まったら、その動作を試してみよう。世界全体の説明を先に全部埋める必要はない。
おつかれさまでした
出発点と追加条件を分け、試した場面を残そう
出発点、追加した仮定、未定を分けて、人物が条件に触れる短い場面を残しました。次に必要な設定が出てきたら、条件表へ足して本文で試せます。
チェックすると、マイノートに読んだ記録が残ります。
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