プロット・構成を作る

一作の完結と続編へのつなぎ方

シリーズ小説の構成の作り方

シリーズ構成は、この一作で答える問いと次作へ残す問いを分ける。コトハが二つの紙束を持ち、続けるかは未定でもよいと示す。

この記事の結論

シリーズ小説の構成は、一作で答える問いと、次作へ残す問いを分けて考えます。各作の話を完結させる形も、一つの大きな話を数作で追う形もあります。まず第一作の終点を決め、そこから次に何を書きたいかを選びます。一作で終える選択も残せます。

ソウマ コトハ アキト ミラ
難易度
ふつう
読了時間
11分
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最終更新日

この記事でわかること

  • 巻ごとの話と、シリーズ全体で追う話を分けられる
  • 第一作で決着することと、次に残ることを選べる
  • 結末と続編の冒頭を並べ、つながりを確かめられる
#シリーズ小説#小説の構成#続編

ソウマ

続編を書きたいから、第一作の終わりは何も解決しないほうがいいのかな。

コトハ

この一作で、何を読んでほしいでしょう。そこまでの答えと、次に知りたいことを分けてみましょう。

01

Series Shape

シリーズ小説の構成は、一作で追う問いから選ぶ

ここでいう問いは、読み進めるうちに答えを知りたくなることです。「閉じた劇場で、もう一度上演できるか」など、一文で書けます。

シリーズ全体の問いと、各作の問いは、同じでも分けても構いません。まず、どんな形で続けたいかを比べます。

続ける形一作で読むこと次作へ続くこと
各作の話が完結する今回の事件や目的に決着がつく。同じ人物が、新しい出来事に向き合う。
大きな話を数作で追う全体の途中にある、一区切りまで進む。まだ終わっていない大きな目的を追う。
同じ世界で人物が替わるその作の中心人物の話を読む。別の人物や場所から、同じ世界を見る。

三つは、組み合わせても使えます。同じ世界で人物が替わり、各作の話は完結する、という形もあります。

大きな話を続ける場合、全体の問題を毎巻解決する必要はありません。その巻ではどこまで進むかを決めます。「仲間に会う」「目的地への道が見つかる」など、終わりに変わることを仮に置けます。

一作ごとの話と、大きく続く話を分けて考える方法は、作家たちの対話Writing Excuses「二冊目を書く」でも取り上げられています。ここからは、一作ごとに中心の問いへ答える案を、短い例で試します。

02

Finish and Continue

一作の完結と続編へ持ち越す問いを分ける

まず、第一作で追う問いへの答えを書きます。主人公の目的がかなう場合だけでなく、かなわずに別の道を選ぶ終わりも考えられます。

次に、答えが出たあとも残ることを選びます。

  • 今回決着すること:第一作で読者が追ってきた目的や問題。
  • 次に考えたいこと:決着のあと、新しく気になる目的や関係。
  • そのまま残すこと:背景の細かな疑問など、次作でも解く予定のないもの。

分からないことを全部、続編の題材にしなくても構いません。「なぜこの町に川があるか」まで説明せず、物語を終えることもできます。

中心の目的に決着をつけても、同じ世界の別の話へ続ける方法があります。Writing Excusesのシリーズ構成の対話でも、この一作の終わりと、その先に残る話を分けて考えています。

次作を書くと決める前に、一作で閉じる案も残す

続編の問いがまだ見つからないなら、第一作で終える案を残せます。結末を考えているうちに、次に追いたい人や出来事が見つかることもあります。

危機の直前で終わる、いわゆる「クリフハンガー」も一つの方法です。ただし、続編へつなぐには必ずその終わり方が必要、とは考えなくてよいでしょう。一作の余韻を作りたいときは、物語の結末の作り方へ進めます。

03

Volume Map

巻ごとの役割と、シリーズ全体で追うことを並べる

独立した練習用の架空の案、**「小さな劇場を再開する・シリーズ案v1」**を作ります。アトリエの本編とは別の話です。理沙は28歳。10年閉まっていた町の劇場で、もう一度、演劇を上演したいと考えています。

シリーズ全体では「この劇場が、町の人に使われる場所になるか」を追う案にします。二作分だけ、役割を並べます。

作品中心の問い終わりの案まだ残ること
第一作一度だけ、上演できるか。上演は実現する。客は三人だった。来月も開けるか、予定は決まっていない。
第二作上演を毎月、続けられるか。準備を分担し、何回か続ける案を置く。何回で終えるか、続く作品を書くかは未定。

これは、これから書く話の設計案です。第一作の全文や、第二作で分担が決まる場面を、すでに書いたことにはしません。第二作の終点がまだ曖昧なら、その欄から考え直せます。

第一作の「一度だけ上演する」と、第二作の「毎月続ける」は、違う仕事です。二作目では、出演者を集めたり、毎月の準備を分けたりする場面が候補になります。同じ「上演できない」を繰り返すより、今回の問いに合う場面を選べます。

毎巻、敵を強くする必要はありません。人物が変わる話なら、その変化を置けます。人物の考えが変わらず、周囲との関係が動く話も作れます。巻の数を増やす前に、各作で何を読むのかを確かめます。

一作の中の節目を並べたいときは、長編のプロットの作り方を使えます。ここでは、作品どうしの役割を分けます。

04

End to Opening

第一作の結末と第二作の冒頭を並べ、続編へのつながりを確かめる

小さな劇場の二作の案。第一作は客三人の上演が終わる。第二作は来月も見たいという手紙から、毎月続けるための準備を考える。

劇場の案から、第一作の最後と、第二作の入口を試しに書きます。全文が完成していなくても、この二箇所だけ比べられます。

第一作の最後・試し書き

客は三人だった。最後の拍手がやむと、理沙は舞台の明かりを消した。10年閉まっていた劇場で、一度だけの上演が終わった。

上演が終わったことを本文で示す案です。満席ではありませんが、「一度だけ上演できるか」への答えは出ています。毎月開く約束までは書いていません。

第二作の冒頭・試し書き

翌朝、理沙の机に、来月も見たいと書かれた手紙が届いた。彼女は予定表を開いた。出演者の名前を毎月、誰が集めるのだろう。

こちらでは、次の上演を望む声と、続けるための仕事を置いています。理沙が引き受けたことや、分担が決まった結果は、まだありません。

見る箇所本文で分かることまだ書いていないこと
第一作の最後客が三人来て、一度の上演が終わった。来月の開催、劇場を使い続ける約束。
第二作の冒頭来月も見たいという手紙が届いた。出演者を集める仕事を考え始める。理沙の引受け、準備の分担、次の上演の結果。

第二作を作らない場合は、第一作の短い終わりだけでも案を残せます。続ける場合は、今の試し書きから生まれた問いを、次の場面へ広げます。

実践ワーク

一作の終点と続編の入口を保存する

全体の問い、各作の役割、結末と次の冒頭を並べます。続編を書くか、巻数をいくつにするかは、未定でも保存できます。

生成される実践メモ

入力すると、この記事のワーク結果がノートに貼れる形でここにまとまります。
作品名・版と、今回考える作数: ____ シリーズの形と、全体で追う問い: ____ 各作の問い/終わりの案/残ること: ____ 実際に書いた第一作の最後(未執筆でも可): ____ 実際に書いた第二作の冒頭(未執筆でも可): ____ 次に追うこと・そのまま残すこと: ____ 次に書く箇所・続けるか未定の判断: ____

全部埋めなくて大丈夫。1行だけでも保存できます。

マイノートで見る

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AIへ点検を頼むなら、これからの案と、実際に書いた結末・冒頭を分けて渡します。

よい相談例

シリーズの形と、全体で追う問い:_____ 各作の問い・終わり・残ることの設計案:_____ 実際に書いた第一作の結末(未執筆でも可):_____ 実際に書いた第二作の冒頭(未執筆でも可):_____ 第一作で分かったことと、第二作で初めて追う問いを分けてください。 本文の語句を示し、設計案の予定を、すでに実現した結果にしないでください。 巻数・新たな敵・人物の成長を一律に増やす案は不要です。 続編を作らない場合の終点も残し、直す点を二つ以内にしてください。

まずは、第一作の問いを一文にしてみてください。その答えが読める結末を短く書いたあと、次にも追いたいことがあるかを考えます。二作目の予定を埋めるために、第一作の答えまで先送りしなくても構いません。

おつかれさまでした

一作の終点と、次の問いが分かれた

第一作でどこまで読むかを選び、結末を短く書いてみましょう。次にも追いたい問いがあれば、続編の冒頭を並べて比べられます。

チェックすると、マイノートに読んだ記録が残ります。

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