キャラクターを作る

今の行動につながる背景を考える

キャラクターの過去設定の作り方

キャラクターの過去設定は、今の場面から一つ仮に考えられる。出来事と本人の受け取り方を分け、同じ現在の動作に記憶を添える版・添えない版を比べ、伝えたいことに合わせて選ぶ。

この記事の結論

キャラクターの過去設定に迷ったら、今書きたい場面から、過去の一場面を仮に考えてみましょう。出来事と本人の受け取り方を分け、現在の同じ動作に記憶を添える版・添えない版を比べます。人物の背景をどこまで読者に見せたいかに合わせて、使うか保留するかを選べます。

コトハ ソウマ ミラ アキト
難易度
初心者
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14分
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最終更新日

この記事でわかること

  • 現在の場面から、過去設定の候補を一つ考えられる
  • 同じ動作に記憶を添える版・添えない版を比べられる
  • 過去設定メモとして、今日決めたことをノートに残せる
#過去設定#背景#動機

ソウマ

キャラクターの過去設定を作るのは楽しいけど、広げすぎると本文に戻れなくなりそう。

コトハ

今日は、現在の一動作と過去の候補を一つずつ並べてみませんか。まだ候補がなければ、小さな一場面から考えられます。

01

Character Core

キャラクターの過去設定は、今の場面から一つ考えられる

過去の候補は、既存のメモから選ぶか、誰と・どこで・何があったかを作者が仮に考える。楽しい習慣や大切な関係も候補になる。まだ必要なければ作らずに進められる。

過去設定は、生い立ちを年表にする方法でも作れます。ここでは、本文へ戻りやすい範囲で考えるために、今書きたい場面から過去の候補を一つ置く方法を試します。原稿があれば手つきや言葉を一つ抜き出し、まだなければ「友人の助けを断る場面」のように仮置きします。

次に、「この人物は、以前どんな場面を経験したか」を一つ考えます。誰と、どこで、何があったかを書けば候補になります。たとえば料理に手慣れた人物なら、祖母と毎朝台所に立っていた記憶も考えられます。つらい出来事だけでなく、楽しかった習慣や大切な関係も過去設定です。

ただし、行動から過去が一つに決まるわけではありません。作者が考えた新しい候補は、元の原稿から分かった事実と分けておきます。今の場面で見せたいことが十分に伝わるなら、過去を作らずに進めてもかまいません。

02

Inner Drive

過去設定を作る5つの手順と、同じ動作で比べる作例

架空の作例では、雨の中で友人の手を払い鞄を抱え直す現在の2文を両方の版でそろえる。記憶ありの版だけに、八歳の春に帰りを待った夜を思い出す1文を添え、読者へ何を伝えたいかで比べる。

次の手順で、過去設定を使うかどうかを確かめます。

  1. 現在の行動を一つ抜き出す:手を払う、目をそらす、返事を保留するなど、本文にある動作を選びます。
  2. 過去の一場面を候補にする:既存のメモから選ぶか、誰と・どこで・何があったかを作者が仮に考えます。まだ思いつかなければ保留できます。
  3. 主人公の受け取り方を仮置きする:「助けは来ない」と受け取った、など。起きた出来事と、それを本人がどう解釈した設定にするかを分けます。
  4. 別の読みを一つ残す:現在の状況、性格、相手との関係でも同じ行動は起こり得るかを考えます。
  5. 同じ現在の動作で2版を比べる:現在だけの版と、記憶を添える版を書きます。まず動作や相手の反応をそろえ、何が伝わるようになったかを見ます。

作例:現在の2文をそろえ、記憶を1文だけ添える

以下は、説明のための架空の作例です。作者は、卒業式前夜に友人の手を払う主人公について、次の材料を用意しました。

  • 現在の動作:差し出された手を払い、鞄を抱え直す。
  • 過去の候補:八歳の春、熱を出した夜に、家で一人で誰かの帰りを待っていた。
  • 本人の受け取り方の候補:「待っていても助けは来ない」と受け取ったのかもしれない。作者もまだ確定していない。
  • 今の判断基準:まずは友人とのぎこちなさを見せるか、待っていた過去も読者に意識してもらうか。

A:過去を出さない版

卒業式の前夜、雨の中で友人が手を差し出した。主人公はその手を払い、鞄を抱え直した。

B:記憶の断片を添える版

卒業式の前夜、雨の中で友人が手を差し出した。主人公はその手を払い、鞄を抱え直した。八歳の春、熱の中で玄関の音を待った夜を思い出した。

AとBで現在の動作は同じです。Bは過去へ目を向ける手掛かりが増えますが、手を払った理由が証明されたわけではありません。今の友人に借りを作りたくない、急に触れられそうになって戸惑った、といった別の読みも考えられます。どれも、この短い本文だけでは確定できません。

今は友人との距離を読者に考えてほしいならA、過去とのつながりを意識してほしいならB、という選び方ができます。読み比べても決めきれなければ、両方を保留にして次の場面と一緒に確かめます。動作も変えたい場合は、この比較のあとで別案として試しましょう。

ソウマ

現在の一動作と記憶候補を並べると、過去を本当に使うか考えられるな。

コトハ

はい。今の動作をそろえれば、記憶を添えて何が伝わるようになったか比べられます。

03

AI Partner

AIには、過去設定を添えたときの読みの違いを相談する

AIに既存の過去候補を比較してもらうときは、現在の本文、記憶候補、本人の受け取り方、読者へ伝えたいことを渡す。入力の記述とAIの解釈を分け、判断できなければ不明とする。

過去を長く書いても、本文で必要になるとは限りません。現在の行動だけで人物が伝わる版と、記憶の断片を添える版を比べると、過去設定の役割を確認できます。

候補を比較したいときは、現在の本文と、作者が用意した過去の候補、読者へ伝えたいことを渡します。入力した記述と、そこから考えた読みを分けてもらうと、返答を確かめやすくなります。外部へ入力してよい範囲は自分で判断し、渡せない資料は手元で比較します。

新しい過去の案もほしい場合は、提案してよい範囲を決めて別に依頼できます。その返答は、人物の本当の原因を発見したものではなく、作者が採用するか決める架空設定の案として扱います。

もったいない相談例

この人物の過去を全部考えてください。

よい相談例

これは作者が作った架空の人物です。 現在の本文と位置:__________ 作者が書いた過去の記憶候補:__________ 主人公の解釈候補:__________ この場面で読者に伝えたいこと:__________

現在の行動と記憶候補をつなげて読める箇所を、入力文から短く引用してください。書かれていることと、読み手としての解釈を分けてください。 過去だけを原因としない別の読み方があれば、一つ示してください。判断できる情報がなければ、不明としてください。 現在の動作をそろえて記憶を添える場合と添えない場合で、読者に伝わりそうな違いを提案してください。 この比較では新しい過去・家族事情・傷・診断は追加せず、採用案は決めないでください。

04

Practice

過去設定メモに、2版の違いと採用・保留の理由を残す

過去設定メモには、現在の動作、過去の出来事と本人の解釈、記憶を添える版・添えない版を残す。採用または保留の理由を示し、次の一段落か確認を決める。過去の欄が空でも使える。

現在の行動と過去の候補、本人の受け取り方を同じメモに置きます。2版を比べたら、何を伝えたいかに照らして、採用する版と理由を残しましょう。まだ迷う場合は、保留の理由と次に確かめることを書けます。

過去を使わない案なら、記憶や本人の解釈は空欄でもかまいません。すべての欄を埋めるために、新しい過去を足す必要はありません。

実践ワーク

過去設定メモを1枚にまとめる

現在の動作と過去の候補、本文の記述と解釈、記憶を添える版・添えない版を整理します。採用か保留の理由と、次に書く一段落や確認を残せます。

現在

現在の一動作と原稿位置、読者へ伝えたいことを置く。

別解

現在の動作をそろえて2版を比べ、本文の記述と解釈を分ける。

一段落

採用する版か保留の理由と、次の一段落や確認を残す。

生成される実践メモ

入力すると、この記事のワーク結果がノートに貼れる形でここにまとまります。
原稿の版・現在の場面: ____ 現在の一動作・セリフ: ____ 作者が用意した過去の候補(既存・新案・保留): ____ 本人の受け取り方の候補(未定でも可): ____ つながりを考える本文の記述・そこからの読み: ____ 次に解釈を試す現在の場面: ____ 過去を原因にしない別の読み: ____ 過去を出さない版: ____ 記憶の断片を添える版: ____ 採用する版・理由・保留: ____ 外部へ渡す範囲・調べたいこと: ____ 次に書く一段落・確かめること: ____ 今回の終了条件: ____

全部埋めなくて大丈夫。1行だけでも保存できます。

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過去の一場面だけで、現在の人物を説明しきらない

このメモでは、一つの記憶を今の場面でどう使うか考えます。過去の出来事と本人の受け取り方は分け、未定なら未定と残しましょう。背景を読者に伝えたい場合でも、毎回その場の行動を変える必要はありません。人物への理解や、関係の見え方が変わる役割もあります。

  • 過去を添えた効果が分からない:動作が変わったかだけでなく、人物や関係の読みがどう変わるか比べる。場面自体を考えたい場合はシーンの作り方へ進む
  • 過去が現在を完全に決める設定になった:似た経験を別の人物ならどう受け取るか一案書き、主人公自身の解釈と選択を分けます
  • 病気、災害、差別、暴力など現実の重い経験を扱う:一つの体験を普遍化せず、必要な事実を信頼できる資料と当事者の複数の視点で調べます。物語に不要な苦痛を深掘りしない選択も残します
  • 過去をいつ読者に明かすか迷う:キャラクターの秘密の作り方 で、隠す情報と、現在の行動だけ先に見せる情報を分ける

今日できたもの

この記事で作ったもの
過去設定メモ
次に育てる場所
自分の人物の現在の場面と、添えるか迷っている過去の候補
次の行動
採用した版で次の一段落を書く。保留なら、何が伝わるか確かめたい点を残す

ソウマ

手を払う動作は同じでも、八歳の春を添えると、その夜も気になる。どこまで見せたいかで選べるんだな。

コトハ

過去は人物を決めつける答えではなく、いまの選択を本人がどう受け止めるか考える材料です。

アキト

その記憶で人物がどう見えるか、今の場面と一緒に読んでみよう。残すかどうかは、見せたいものに合わせて決めればいい。

おつかれさまでした

過去設定メモを残せた!

過去の出来事と本人の受け取り方を分け、今の場面に添えるか考えました。次は、選んだ版で一段落を試すか、保留した点を次の場面と一緒に確かめられます。

チェックすると、マイノートに読んだ記録が残ります。

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